旅行をする時に気になることの1つがチップです。
日本に習慣がないので、どのタイミングで、いくら渡したら良いのか迷ってしまいます。
更に通通貨価値が分からないと尚更。
多民族のマレーシアにはチップの習慣があるのか、どのように渡したら良いのでしょうか。
マレーシアのチップ事情を紹介します。
目次
マレーシア基本的にチップは必要ない
マレーシアは基本的にチップの習慣がありません。
なので、レストランやタクシーも定額を払えば問題なしです。ホテルでチップを渡さなくてもサービスは普通に受けられます。
また、ハイグレードのレストランの場合は、10%前後のサービス料がのることがあります。
日本でいう、サービス料込と同じですね。
基本的にローカル飲食店や個人経営の店は、サービス料は取られませんが、定額の支払いで大丈夫です。
チップは全く出さなくていいの?
もちろん、全く払わなくても問題ありません。でも、チップは感謝の気持ちを表すもの。
例えば、ホテルで荷物を部屋まで運んでくれたポーターにチップを渡す。
ベッドメイキングの時に枕の下に入れるなどの一般的なチップはあっても良いでしょう。
ホテルによっては、宿泊する各国人たちがチップを渡しています。
ホテルのランクにもよりますが、チップの用意はしておくと良いかもしれません。
タクシーに乗る際、運転手が車を降りてトランクに荷物を入れてくれるこもが多いです。
こんな時も「ありがとう」の意味を込めてチップをつけてもいいですね。
タクシー乗車中にどうしても停まって見たいものがあったなど、わがままを聞いてもらった場合はチップをつけてあげた方が良いでしょう。
サービスに対する気持ちとしてチップを渡せばとても喜ばれますし、サービスも向上するでしょう。
チップの渡し方は?
習慣がないので、特に決まった渡し方はありません。
諸外国と同様、荷物を運んでくれたポーターには部屋を出る際に。ベッドメイキングの時は枕の下へ。
タクシーなどは、端数のおつりを貰わない形が1番スマートでしょう。
提示額よりも少し多めに渡して「お釣りはいらないよ」程度で大丈夫です。
英語であれば「No need balance」で通じます。
英語があまり得意でないドライバーもいるので、その場合はマレー語で伝えましょう。
マレー語では「Tak payah baki(タッ・パヤー・バギ)」と言います。
チップの相場は?
では、一体いくら渡したら良いのでしょうが。気持ちはあっても金額は迷いますよね。
基本的にチップとしてつけるのは紙幣のみです。
コインは使いませんので少なすぎるのは良くありませんが、多すぎる場合も注意が必要です。
日本の紙幣で一番小さい額が千円札です。
もし、同じ感覚で相当額を渡した場合、その人の金銭価値が狂うこともあります。
それ故、外国人にとってはこの位の額ならふっかけても大丈夫と思われることも。
「ぼったくり」と言われるのがこの類です。
流しのタクシーなどの場合、値段交渉の際に英語を使うかマレー語を使うかで提示値段が違うのです。
目安として、ホテルのポーターであれば、RM2〜RM5程度。
荷物の量や対応によって変えて良いでしょう。RM5はとても太っ腹です。ベッドメイキングならRM1〜2。
マレーシアでもチップが習慣化している所もある
観光大国のマレーシアでは、観光地ではチップが習慣化しているところもあります。
料理やサービスに満足した場合は、スマートにチップが渡せるといいですね。
レストラン
店のランクなどによっても変わりますが、チップをつける人も多くなっています。
特に、高級レストランはそれなりの接客や料理を提供していることが多いです。
現金で支払う場合は会計の際に多めに渡しておつりを取らない、カードで払う場合はその旨記載すれば良いでしょう。
ただし、++の表示がある店は会計時に別途サービス料が取られます。
店のランクが高い店に多いのですが、二重支払いになってしまうこともあるのでよく確認しましょう。
マッサージ
日本と比べて格安なマッサージ。
マッサージ店もローカル店からホテルに併設されている店までランクが様々でもちろん値段も違います。
施術に満足できたら個人的に渡す方法もあります。
ゴルフキャディ
娯楽という性質上、チップを渡す人が多いのがキャディです。
マレーシアのキャディは2人位に対して1人付くことが多いです。
キャディーさんに渡すチップは1人RM10程度が相場で1人RM10ずつ渡せばRM20、1人RM15ずつ渡せばRM30になります。
相談して決めるのも良いでしょう。
また、マレーシアのキャディは男性が多いのも特徴。
コースを熟知した的確アドバイスがもらえる場合もあります。楽しくコースを周れたらチップは弾んでもいいでしょう。
Grabタクシー
GPSを使った配車アプリでグラブタクシーを利用する人も多いでしょう。
支払い方法は登録時に設定しますが、クレジットカードと現金の2種類が選択できます。
カード払いの場合は目的地で車を降りた後にチップをあげるかどうかが選択できます。
チップの金額はRM1、RM3、RM5の3種類。
ドライバー評価の後にチップとなりますので、評価も忘れずにしてあげましょう。
一方、現金払いの場合はドライバー評価のみになります。
基本的に提示額を支払えば良いのですが、その土地を毎日走っているドライバーはいろいろな情報をもっていることもあります。
美味しいお店を教えてもらったりローカル情報を教えてもらったという場合は、チップをつけてあげてもいいですね。
また、慣れない土地ではピンの打ち間違えをしてしまうことも。目的地を間違えてしまうこともあります。
目的地を間違えた場合、自分のアプリから目的を変更でき金額も修正されますが、このような時に気持ちの良い対応をしてくれたらチップをつけてあげたらどうでしょうか。
金額はRM1、RM2程度でも十分。
例えば、支払額がRM13に対してRM15を渡して「お釣りはいらないよ」と言えばいいのです。
英語の場合「No need balance」程度の英語で通じます。
英語が苦手なドライバーだったらマレー語で伝えられたら親切ですね。
マレー語で「お釣りはいらない」は「Tak payah baki(タッ・パヤー・バギ)」です。覚えておくと便利ですよ。
通常のメータータクシーの半値程度なので、チップを付けてあげると喜びます。
マレーシアの通貨
チップを渡す前に、マレーシアの通貨種類を知っておきましょう。
マレーシアの通貨はリンギット(Ringgit Malaysia)です。
英語ではマレーシア・リンギットと呼ばれますが、マレー語は後の言葉が前の言葉を修飾するため、リンギット・マレーシアとなります。
省略方法はRMもしくはMYRですが、マレーシアでは一般出来にRMで表示されています。
稀にマレーシア・ドルという呼び方をすることもあります。
そして、リンギットの最後のtは発音しません。「リンギッ」「リンギ」が一般的に使われる呼び名です。
リンギット紙幣は、RM100、RM50、RM20、RM10、RM5、RM2、RM1の合計7種類。
2019年現在、RM2紙幣はほとんど見かけません。
紙幣の色は紫、緑、オレンジ、赤、黄緑とそれぞれ色が異なるので見分けるのは簡単です。
表は全て初代大統領「トゥンク・アブドゥール・ラーマン(Tuanku Abdul Rahman ibni Almarhum)」のマレーシア連邦独立宣言のイラスト。
裏はマレーカイト(マレー凧)や海亀、ラフレシア、国鳥のさい鳥、世界遺産のキナバル山などマレーシアを代表するものが描かれています。
新紙幣に変わって随分経ちますが、稀に旧札が混ざることもあります。
基本の色は新紙幣と同じ、表も初代大統領の肖像なので見分けやすいでしょう。
旧紙幣も一般的に使えます。ただし、あまり汚かったり破れていると受け取ってもらえないこともあります。
自分が両替する際やおつりをもらう時は注意して置くと良いでしょう。
リンギットの下の通貨もあります。こちらはコインでsen(セン)と呼びます。
50sen、20sen、10sen、5senの4種類。
大きさが少しずつ違います。
コインは新旧混ざっていることが多いので、使い慣れるには時間がかかるかも知れません。
旧50senコインは一回り大きいサイズ、新コインは色がゴールドなので探しやすいでしょう。
ちなみに、昔あった1senコインは切り捨てとなり使われなくなりました。
1sen、2senは切り捨て。3sen、4senは5senに切り上げ。6sen、7senは切り捨て、8sen、9senは10senに切り上げとなります。
計り売りの場合は細かい額まで表示されるので、支払いやおつりをもらう際に覚えておくと便利です。
マレーシアの物価感覚
ローカル飲食店でコーヒーを飲むと、だいたいRM2前後です。
中には数十senお釣りがくる店もあります。
アイスコーヒーになると、氷を使うので50senほど値上りしてRM2.5程度。
「これでお茶でも飲んで」という程度で渡すなら、RM2〜RM3で十分です。
RM10で何が出来るか、というとローカル店で十分食事ができます。
通貨レートで換算するとRM10は270円程度ですが、物価感覚としては1,000円程度だと思って良いでしょう。
もちろん、マレーシアの物価は何もかも安いわけではありません。
日本で買う方が安いものもありますが、RM10で出来ることは意外と多いのです。
まとめ
日本の文化に習慣がないだけにとまどう事が多いチップ。
旅行中は色々な人に出会い、お世話になります。
こんな時にさっと手渡せるように、細かいお金をお財布に入れておくようにしましょう。
とは言え、チップの習慣がないマレーシアです。
あまりチップに捕らわれず、楽しい旅行の参考にしてください。