マレーシア病院|公立と私立の費用の差は?通院前の豆知識

旅行中や滞在中、できれば病院には通いたくないけれど、こればっかりは予測が出来ないのが現実問題…

私の知り合いの中には、マレーシア旅行の初日にひったくりに合い、そのまま現地の私立病院へ入院になった…という人もいました。

そんな不測の事態から、風邪などちょっとした体調不良の際、どこの病院へ行き、かかった場合の費用はどれくらい必要なのかなどなどを、

実際の体験談も踏まえながら紹介していきます!

マレーシアの病院|医療レベルは?

病院

まずお伝えしておきたいのは、マレーシアは高度医療国家であるということです。

つまり、日本やアメリカなどの先進国と医療レベルはさほど変わりありません。(私個人の意見としては日本よりもレベルは高いように思います。)

その理由は、マレーシアのドクターの多くがアメリカやイギリス、シンガポールなど医療レベルの高い国でグローバルに技術・知識を学んでいることにあります。

また、全員が英語を話せる為、入ってくる知識量も日本人の医者より多く、スピーディーに最新情報が得られるのも理由のようです。

患者としては、とっても安心ですよね!

もちろんお医者さんによる所もありますが、海外の病院ってどうなんだろう…安全面が気になる…お医者さんのレベルが気になる…と悩んでいる方がいれば、その心配はいりませんので、すぐに受診することをお勧めします!

マレーシア公立と私立病院について

病院 

マレーシアで通院する際、どこの病院に行くか?という問題が生じますよね。

そこで覚えておいてほしいのは、マレーシアの病院は、まず国公立病院私立病院に大きく区分されるということ。

公立病院とは主にローカルが通う病院で、非常にリーズナブルな費用で診察を受けることができますが、安い分待ち時間も長く、緊急時などに融通が利かないのが難点です。

公立病院に行く場合には、半日は費やす覚悟で行きましょう!

一方、マレーシア在住者が最初にかかるのが私立病院。

この私立病院は、更にクリニック総合病院に別れています。

イメージとしては、クリニックは街中にある個人経営の病院、総合病院は1つの大きな建物の中に、沢山の個人クリニックが集まった様なもの(クリニックの集合体)と思って下さいね。

もし、症状が風邪や軽度のものであれば、受診はクリニックで十分です。

私が住むコンドミニアム1階にもこのクリニックが入っているのですが、毎回保険なし・風邪・薬(飲み薬・うがい薬・のど飴など一式)・待ち時間20分位・インド系の先生という条件で、診察料は65MYR〜80MYR/日本円で1,670円~2,080円程で済んでいます。

※12月6日時点でのレートで計算。クリニックや症状、薬により変動します。

ちなみに、駐在員や現地企業で働かれている方はPM care(マレーシア企業が従業員に提供する保険)等の保険が効き、5MYR程(約130円など)での受診が可能となります。
※保険内容により変動あり。

ただ、クリニックでの対応が難しい専門性の高い診察(眼科や耳鼻科、泌尿科など)や、高度な手術等が必要と診断された場合には、急いで総合病院へ向かいましょう(またはクリニックから紹介されます)!

マレーシア総合病院へ行く前の知識

アドバイス

 

さて、ここでは総合病院についてもう少し詳しくお話したいと思います。

なぜなら、マレーシアに旅行で来ました!という人が、街のクリニックにかかることは非常に稀で、クリニックをとばし、直接総合病院に行く人が殆どだからです。
(おそらく英語が話せない人にクリニックはハードルが高いのと、総合病院の方が安心感があるから?と推測中。)

さて、マレーシアの総合病院は実は国公立私立でまた大きく別れます。

国公立病院のメリットは費用が安く済むという点ですが、マレー語のみの先生も多く、また患者数が多いので待ち時間が長い、スタッフの対応があまり良くない…などのデメリットも聞かれます。

もし、配偶者や友人にマレー語堪能な方がいれば国公立でも問題ないですね!

一方、私も耳鼻科・産婦人科で通っている私立病院はとにかく高いのがデメリット!!

海外保険でカバーしていますが、産婦人科の場合、1回の診察料はおよそ300MYR/日本円で約7,800円、耳鼻科の場合は1回250MYR/日本円で6,500円ほどかかっているようで…本当に保険様様です…。

ただ、その分先生とは英語でやりとりでき、スタッフの対応もプロフェッショナル。

待つことも多いですが、カフェなどが併設する病院が多いのであまりストレスはありません。

日本人通訳がいる病院も多いので、英語が苦手な旅行者の方でも安心です!

ちなみに、マレーシアで救急車を呼ぶと国公立病院に運ばれるので、私立病院を希望する場合はタクシーで自力にて向かうのがベターです。

状況やお財布事情と相談しながら、国公立病院と私立病院のどちらが自分に合っているか考えてみて下さいね!

マレーシアの病院の費用について

支払い カード

ここまでマレーシアの病院事情について紹介してきましたが、次に気になるのはやっぱり通院費用!

特に、旅行者の方が多く通うであろう私立病院の費用や保険事情について説明していきます!

まず、とても稀なケースですが「海外保険も入っていない、日本の保険も入ってない、現地の保険ももちろんない」という方は、全額自己負担となります。

例えばですが、私の同僚は風邪で私立病院にかかった際、会社の保険証の持参を忘れ、日本の保険も入っておらず、現地の保険にも加入していなかったので、全額自己負担の170MYR(診察代)+70MYY(通訳代)が合計かかっていました。

日本円で約6,300円ですね。

これはマレーシアの物価で考えるとかなーりの高額。また、街のクリニックの約3倍〜4倍です。

風邪でこの金額ですので、もう少し重い症状などになると恐ろしい額の請求になるはずです。

ただ、旅行者や在住者の多くは何かしらの海外保険に加入しているはず。

その場合、持病や妊娠・出産に伴う通院等でない限り、殆どが海外保険のキャッシュレス診察でカバーされます。
※保険会社や契約内容によりますので、しっかり事前に確認されて下さいね。

注意点として、行きたい病院が海外保険のキャッシュレス診察に対応しているかどうかは、保険会社に事前確認する必要があります。

また、キャッシュレス診察対応の病院であっても、症状や発症時期によって対応不可となることもあるので、受診条件なども事前に確認しておくとベターです!

例えば、私の加入している保険の場合、マレーシア入国日から3日以内の通院はキャッシュレス対応不可となっていました。

そのほか海外保険以外にも、1度は手出しになりますが、日本の健康保険機関への後日請求も可能ですし、もしマレーシアで高額な手術・入院費が発生した場合は高額医療制度などが活用できるのでご安心を(海外保険に入っていなかった場合は助かりますね…)。

こうやって見てみると、旅行の場合も在住の場合も、海外保険に入っていればとりあえず心強いことが分かりますね!

プラスで日本の健康保険、現地在住の方はマレーシアの保険にしっかり加入していれば、ある程度の病気や入院にも十分対応可能だと言えそうです!

マレーシアの病院選びについて

医療

マレーシアには、現地在住の日本人も多く通う有名な私立病院がいくつかあります。

そこで、私も通院経験のある私立病院を簡単に4つご紹介します。

どれも大きな病院、かつ日本語対応可能なので旅行者もかなり安心です!

グレンイーグルス病院

KLCCからもアクセス抜群、マレーシア1の病院と名高い病院です。

日本人通訳の方が2名常駐しているので、通院する前に必ず受付か保険会社に通訳を希望する旨を伝えてください。

スバンジャヤメディカルセンター

中心地からは少し離れますが、グレンイーグルス病院に比べ待ち時間は短いです。

また中華系の先生が多く、時間をかけて診察してくれると評判も高いです。

現在は日本人通訳の方はおらず、日本語を話せるマレーシア人の方が1名います。

HSCジャパンクリニック

観光客にも人気のブキビッタンエリアから車で約10分程の場所にあります。

日本人のドクターと日本人の看護師さんがいるので、日本と変わらないスムーズなコミュニケーションができるメリットがあります。

ひばりクリニック

クアラルンプール内に2つの支店があり、日本人の患者が多いことからサービス・スタッフレベルは1番高いです。

また殆どのスタッフが日本語対応できます。

ただ、総合病院と言うよりはクリニック寄りの為、手術や専門性の高い症状については対応してもらえない場合があります。

実際に、私も腹水が大量に溜まった際に受診しましたが、対応不可ということで緊急外来のあるグレンイーグルス病院を紹介されました。

まとめ

いかがでしたか?海外渡航先で必ず考えておかなければいけない病気や事故の問題。

頭では分かっていてもいざその時になると、パニックでどうすればいいか分からない…ということにもなりかねません。

そんな時に、少しでもこの記事が皆さんの役に立つと嬉しいです。また知識として、少しでも頭に踏まえておいて頂けると安心ですよ。

【マレーシアの病院形態まとめ】

  1. 公立病院: ローカル向け
  2. 私立病院: 駐在員や在住者向け
    →クリニック
    →総合病院(クリニックの集合体)
  • 国公立病院(安いがサービスが△)
  • 私立病院(高いがサービス◎)
  • 政府系病院(特別な場合に受診必須の病院)
    ※政府系の病院は、ひったくりや交通事故などなんらかの事件に巻き込まれた後、被害届(ポリスレポート)を作成するに当たり、受診が求められます。被害届を出さない場合には、私立病院等の受診でも問題ないのですが、犯人を突き止めたい人や警察に動いて欲しい場合には、こちらを必ず受診して下さい。

それでは、最後までお読み頂きテレマカシ(マレーシア語のありがとう)でした!

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