マレーシア旅行「イポー」美食の街 & 旧市街観光

 

概要

イポーはマレーシアのペラ州の州都です。
クアラルンプールの北約200km、ペナンの南約150kmに位置しています。

イポー川が流れる内陸の都市で、
美しい山々と石灰岩の丘に囲まれているのが特徴です。

人口

イポーの人口は約75万人で、中国系、インド系、マレー系の多民族が共存する都市です。
華僑文化が特に強く、街には多くの中華料理店や寺院が点在しています。

歴史的背景

19世紀末から20世紀初頭にかけて、
イポーはマレー半島最大の錫の産出地として急速に発展しました。

この時期にイギリスの植民地時代の影響で多くのコロニアル建築が建てられましたが、
錫産業の衰退に伴い街の経済も低迷。

しかし、近年では観光地として再び注目され、
特にその美しい建築や自然、豊かな食文化が魅力となっています。

イポーが旅行先として注目される理由

©️KLコンシェルジュ「イポーコロニアル建築」

歴史的建築

イギリス植民地時代のコロニアル建築が旧市街に点在し、
ノスタルジックな雰囲気を楽しめます。

特にイポー駅やバーチ記念時計台は観光名所です。

自然の美しさ

周囲にそびえる石灰岩の丘や鍾乳洞が大自然の壮大さを感じさせます。
鍾乳洞内にある極楽洞(Kek Lok Tong)は特に有名です。

グルメの街

イポーは食文化でも有名です。
特にホワイトコーヒーやホーファン(チキンクイティアオスープ)など、
地元料理が観光客を惹きつけます。

ストリートアート

近年、イポーの街中には多くのアート作品が点在し、
ウォールアート巡りが人気となっています。

芸術的な魅力も増しています。

イポーの印象

イポーは都会の喧騒から少し離れた落ち着いた雰囲気を持つ街です。
訪れる人は、過去の栄光とともにゆったりとした時間を過ごすことができ、
歴史的な風情と自然の美しさに魅了されるでしょう。

また、地元の料理や文化に触れることもでき、
旅行者にとってはマレーシアの他の都市とは異なる独特の体験が味わえます。

美食文化

イポー・ホワイトコーヒー

出典:https://exploreipoh.com/nam-heong-coffee-shop/

【ホワイトコーヒーの歴史】
イポー・ホワイトコーヒーは、
19世紀末から20世紀初頭にかけて移民としてイポーにやってきた中国系労働者が、
カフェで楽しんだコーヒーに由来します。

通常のコーヒー豆とは異なり、
ホワイトコーヒーは低温で焙煎されたコーヒー豆を使用し、
焙煎時にマーガリンを加えるのが特徴です。

名前の「ホワイト」は、
コーヒーにミルクや砂糖を加えた白い色合いに由来しており、
色が薄いからという意味ではありません。

ホワイトコーヒーの味
ホワイトコーヒーは、
通常のコーヒーに比べて酸味が少なく、
より滑らかでクリーミーな口当たりが特徴です。

焙煎の際に加えられるマーガリンやコンデンスミルクによって、
ほのかに甘い風味があり、コーヒーの苦味が抑えられています。

現地では伝統的な方法で淹れられたホワイトコーヒーを楽しむことができ、
多くの観光客がイポーでこの一杯を求めます。

イポーホワイトコーヒー有名店「Nam Heong White Coffee

イポーで最も有名なホワイトコーヒーの店の一つです。
このカフェはホワイトコーヒー発祥の地として知られ、
ローカルの人々や観光客で常に賑わっています。

ホワイトコーヒー以外にも、
点心や伝統的なマレーシア料理が提供され、
ここでの食事はイポーの文化を味わう絶好の機会です。

チキンライス

©️KLコンシェルジュ「Restoran Tauge Ayam Lou Wong」

イポーのチキンライスは、
スチームまたはローストされたチキンを、
鶏の出汁で炊いた香り高いご飯と一緒に提供する料理です。

イポー風チキンライスはシンプルでありながら、
鶏の柔らかさとご飯の豊かな風味が特徴で、
特に地元産の鶏を使ったものが有名です。

ライス自体は軽く香り付けされており、風味豊かです。

©️KLコンシェルジュ 「Restoran Tauge Ayam Lou Wong」

イポーチキンライス有名店「老黄芽菜鸡沙河粉( Restoran Tauge Ayam Lou Wong)

イポーで最も有名なチキンライスの店の一つです。

柔らかい鶏肉と共に、
もやしを使った副菜も人気があります。

イポーのもやしは特に新鮮で、
シャキシャキとした食感が特徴です。
この店では、鶏肉のシンプルな旨味がしっかり引き出された絶品のチキンライスが楽しめます。

もう1つ同じ交差点にある「安记芽菜鸡沙河粉(Restoran Tauge Ayam Ong Kee )」も有名店ですよ。

イポー風ホーファン(米粉の麺料理)

ホーファンは、米粉から作られた平たい麺で、
スープまたは炒めた形で提供されます。

イポー風ホーファンは、
特に鶏の出汁をベースにしたあっさりとしたスープで提供されることが多く、
繊細な風味が特徴です。

スープの味わいが鶏肉やエビ、
魚団子と絶妙に絡み合い、軽く食べやすい料理です。

©️KLコンシェルジュ 「イポークイティアオスープ」

Thean Chun(天津茶室)

イポー旧市街にある伝統的なコーヒーショップ、
ホーファンやホワイトコーヒーが有名です。

地元の人々に愛され続けているこの店では、
シンプルでありながら、心地よい味わいの料理が楽しめます。

その他のイポーの有名な食べ物

・豆花(有名店:Funny Mountain Soya Beancurd
・カラメルカスタードプリン(有名店:天津茶室
・ポメロ(果物)(ポメロ店が集まった通り
・ソルテッドチキン(有名店:Aun Kheng Lim Salted Chicken お土産に最適)等

全部試してもらいたい絶対オススメ食べ物です!

観光スポット

歴史的建築物

イポー旧市街のコロニアル建築

©️KLコンシェルジュ 「イポー駅」

イポー駅
イポー駅は「東洋のタージ・マハル」とも呼ばれ、
美しいムーア様式の白い大理石の外観が特徴です。

1917年に完成し、
設計はイギリスの建築家アーサー・ベンソンにより行われました。

この駅はマレー鉄道の主要な停車駅で、
鉄道の歴史と共に、
イポーの錫産業の黄金期を象徴するランドマークとなっています。

©️KLコンシェルジュ「イポー市庁舎」

イポー市庁舎(Ipoh Town Hall)
イポー市庁舎は、
1914年に完成したコロニアル様式の建物で、
当初は郵便局としても使用されていました。

設計を担当したのは、
著名な英国人建築家 アーサー・ベニソン・ハブルで、
彼は他にもクアラルンプール駅やマスジッド・ジャメなど、
マレーシア各地で著名なコロニアル建築を手がけました。

市庁舎は、イポーが錫鉱業で栄えた時期の象徴であり、
イポーの行政と商業活動の中心地として機能しました。
建物はその後、郵便局としての役割は終了しました。

現在、イポー市庁舎は主に市の公式イベントや結婚式、
展覧会などに使用されています。

行政の一部の機能も維持されていますが、
歴史的建造物としての価値が高く、
多くの観光客が訪れる場所でもあります。

ケリーズ・キャッスル

ケリーズ・キャッスルは、
スコットランドの実業家ウィリアム・ケリー・スミスによって建設されましたが、
彼の急死により未完成のまま残された幽霊屋敷です(汗

1915年から建設が始まり、
インド人労働者を雇って造られたことから、
ヒンドゥー教の彫刻やムガル様式の建築が取り入れられています。

幽霊が出るとの噂もあり、
ローカルな観光名所として多くの人々が訪れています。

自然観光

極楽洞(Kek Lok Tong Cave Temple)

極楽洞は、
石灰岩の洞窟内にある仏教寺院と美しい庭園を組み合わせた場所です。

洞窟内には仏像が安置されており、
静寂な空気が漂っています。

洞窟を抜けると、広々とした禅ガーデンが広がり、
池や散歩道、そして周囲の山々が作り出す絶景を楽しむことができます。

リラックスできるスポットとして観光客に人気です。

サンポトン寺院(Sam Poh Tong Temple)

©️KLコンシェルジュ 「サンポトン寺院」

サンポトン寺院は、
カルストの石灰岩の洞窟の中に作られた洞窟寺院です。

1890年に中国からの移住者によって発見され、
その後、仏教徒の礼拝所として発展しました。

洞窟内に建設されたこの寺院は、
長い歴史を持ち、現在もイポーで最も重要な仏教寺院の一つです。

©️KLコンシェルジュ 「サンポトン寺院 」

石灰岩の洞窟を利用して建設されており、
洞窟を抜けると自然と調和した独特の美しい景観が特徴です。

洞窟内には仏教の神々や仏像が祀られ、
静かな環境で瞑想や祈りを行う場所となっています。

洞窟内には多数の仏像が安置されており、
特に金色に輝く仏陀像が注目されます。
仏教の教えを象徴する彫刻や壁画も洞窟の壁に施されています。

イポーには洞窟寺院がいくつかあります。

テンプルン洞窟(鍾乳洞探検)

体力が余ってる!アドベンチャー行きたい方には、
洞窟探検はおすすめです!

グア・テンプルン洞窟は、
マレーシアで最大級の鍾乳洞で、
全長約3kmにもわたる洞窟探検が楽しめます。

内部には巨大な石筍や鍾乳石が並び、
ガイド付きツアーではライトを使って幻想的な雰囲気を堪能することができます。

洞窟には数多くの地下河川も流れており、
アドベンチャー好きな方におすすめの場所です。

洞窟ツアーは4つあり、40分で回れるコースから3時間掛かるウェットツアーまで、
常夏のマレーシアで、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

グア・テンプルン洞窟 サイト

ストリートアート

©️KLコンシェルジュ「イポー壁画アート 」

イポーの壁画アート(Ernest Zacharevicの作品)

イポーでは、
ペナン島のジョージタウンで有名になったリトアニア人アーティスト、
Ernest Zacharevicによる壁画アートが街中に描かれています。

彼の作品は、イポーの歴史や日常生活をテーマにしたものが多く、
色鮮やかな描写と遊び心のあるスタイルが特徴です。

観光客はこれらのアート作品を探しながら、
旧市街の散策を楽しむことができます。

文化体験

市場やナイトマーケット

地元のマーケット

イポーでは、地元のマーケットを訪れることが、日常生活を垣間見る素晴らしい機会となります。特に「Pasar Besar Ipoh(イポー中央市場)」では、新鮮な野菜や果物、魚介類、肉類が並び、地元の人々が日々の食材を買い求める姿を見ることができます。マーケットは色鮮やかで、賑やかな雰囲気が漂っており、観光客も手軽に地元の特産品やスナックを楽しむことができます。

ナイトマーケット(Pasar Malam)

イポーのナイトマーケットは、週末に開かれることが多く、様々なエリアで開催されます。夜になると、屋台が所狭しと並び、地元の人々や観光客で賑わいます。ナイトマーケットでは、ローカルフードやスナック、衣類、アクセサリー、手工芸品などが販売され、夜の賑やかな雰囲気を楽しむことができます。特に、フライドヌードルやサテ、ロティなど、マレーシアらしい屋台料理が人気です。

錫採掘時代から続く華僑文化

錫採掘とイポーの発展

イポーは19世紀末から20世紀初頭にかけて、世界的に有名な錫鉱石の産地として栄えました。この錫鉱業の繁栄は、主に中国南部からの移民、特に広東省や福建省出身の華僑労働者たちによって支えられていました。華僑たちは錫鉱山で働き、その後イポーの商業やビジネスにも進出し、街の発展に大きく寄与しました。

華僑文化の影響

現在でも、イポーの街並みや文化には華僑の影響が色濃く残っています。多くの寺院や道教の神殿が存在し、華僑による祭りや伝統的な行事が定期的に行われています。たとえば、旧正月にはイポーの街中で盛大なパレードが行われ、爆竹の音や舞獅(ライオンダンス)などの伝統的なイベントが観光客にも人気です。

華僑のビジネス文化

華僑は商業でも大きな成功を収め、イポーには彼らが経営する老舗のレストランや商店が今も数多く残っています。特に、伝統的な中華料理店や薬膳の店などは、地域の文化を反映したビジネスの一環として重要な役割を果たしています。

錫採掘によって繁栄したイポーは、華僑文化が深く根付いており、現在でもその影響を強く感じられる街です。地元の人々との交流やマーケット体験を通じて、これらの文化に触れることができるでしょう。

アクセスと交通

©️KLコンシェルジュ「イポーのとある朝」

クアラルンプールからのアクセス

イポーはクアラルンプールからのアクセスが非常に便利で、下記のいずれかで訪れることができます。

①自動車 or ハイヤー
②電車
③バス

ご家族で小さいお子さんがいる場合など、
車をチャーターするのもおすすめです。

渡航時期が祝日やホリデーと重なっていないか、
(渋滞に巻き込まれる可能性有)
ライフスタイルに合わせて選んでみてくださいね。

イポーへの行き方については、
過去の記事をぜひご参考くださいね。
https://kl-concierge.com/ipoh-ikikata/

市内交通

イポー市内の移動手段は、観光客にとっても比較的便利です。主要な移動手段は以下の通りです。

Grab

マレーシア全土で広く利用されている配車アプリ「Grab」は、イポーでも一般的に利用されています。Grabは手軽に利用でき、料金も事前にアプリで確認できるため、観光客にも人気があります。Grabでの移動は、安全でスムーズであり、観光客には特に便利な交通手段です。

バス

イポー市内では、「Perak Transit」が運行するローカルバスが利用できます。バスは主に市内の主要観光地やショッピングモールを結んでおり、料金も非常に安価です。ただし、バスの運行頻度が少ないこともあるため、時間に余裕を持って利用することが推奨されます。

徒歩・自転車

イポーの中心部は比較的コンパクトなので、旧市街エリアは徒歩で移動するのに適しています。また、一部の宿泊施設では自転車のレンタルサービスも提供しており、街を自転車で巡るのも一つの楽しみ方です。

イポーはクアラルンプールからのアクセスも良く、
市内の交通も比較的便利なので、快適な旅行が楽しめるでしょう。

まとめ

イポーは、歴史的建築物や自然美、
地元の食文化が魅力的な観光地です。

イギリス植民地時代の建物や華僑文化、
豊かな自然に触れることができ、
街歩きや食べ歩きが楽しめる場所です。

また、ホワイトコーヒーやチキンライスなど、
地元ならではの料理も旅のハイライトとなるでしょう。

イポーの天候やベストシーズン
イポーは熱帯気候で、年間を通じて暖かく湿度が高いです。
雨季(10月〜3月)は雨が多く、観光には少し不便なこともあります。
乾季(4月〜9月)は観光に最適な時期です。

特に7月から9月にかけては比較的降水量が少なく、
屋外での活動に適しています。

ベストな訪問時期は、
乾季の4月から9月です。

この時期は天気が安定しており、
自然のアクティビティや街歩きを存分に楽しむことができます。

また、旧正月や特別なイベントが開催される時期には、
華僑文化の祭りや伝統行事を体験することができ、
より深い文化的な体験が可能です。

以上、いかがだったでしょうか?
ぜひイポーにも出かけてみてはいかがでしょうか^^

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