マレーシア日本人学校を徹底調査 | 入学条件、学費、ビザ等 | 意外と知られていない学生ビザが取得できる日本人学校も!

海外でお子さんの学校を探す際、マレーシアでの選択肢は、インターナショナルスクールか日本人学校、現地校などがあります。現地校は、公立のマレー系や中華系などもありますが、宗教やマレーシア国籍有無、中国語などの語学レベルも関係してくるので、日本から渡航してすぐに現地校を選択することはほとんどありません。

子供に英語を学ばせたい場合の選択肢は、インターナショナルスクールになります。
マレーシアは、ここ数年インターナショナルスクールの数が増え、イギリス式、アメリカ式、オーストラリア式など、種類や費用はまちまちです。

日本と同じ教育を受けさせたい場合や日本語を母国語として強化したい場合は日本人学校になってくるかと思います。

海外で日本人学校に通う多くの子供たちは、お父さんなどの仕事の都合で海外駐在するご家族が大半です。理由は、海外にある日本人学校は、海外に在住する日本人子女のための学校で、また、日本人学校は学生ビザが取得できない場合がほとんどだからです。親御さんは、既に就労ビザやMM2Hビザなどを取得し、お子さんは家族ビザを既に取得していることが条件となってくることが一般的です。

しかし!冒頭で触れました通り、日本人学校の中でも子供の学生ビザを取得し、親御さんはその保護者ビザ(1名のみ)でマレーシアに滞在できる学校もありますので、マレーシアの日本人学校に通いながら親子留学もあり!?今回は、その辺りも含め、マレーシアの日本人学校4校を徹底解説していきたいと思います。

マレー半島にある日本人学校

マレーシアには、日本人学校が全部で4校あります。
マレーシア半島首都にあるクアラルンプール、シンガポールの玄関口ジョホールバル、南の島ジョージタウンで有名なペナン島に1校、そして、東マレーシアのボルネオ島北部に位置するコタキナバルに1校あります。

それぞれ異なるエリアにあるため学校の特色も全く違います。

クアラルンプール日本人学校(幼・小・中学部)

出典:クアラルンプール日本人学校(www.jskl.edu.my)

まずは、マレーシアの首都クララルンプールの日本人学校です。

1966年小学部開校
1970年に幼稚部、
1971年に中学部ができました。
マレーシアで一番最初にできた日本人学校です。

正式名称は、「在マレーシア日本国大使館附属クアラルンプール日本人会日本人学校」です。

こちらは、マレーシアの日本人学校の中でで1番規模が大きく、
幼稚部、小学部、中学部合わせて、
園児、児童、生徒数697名(令和2年7月現在)が在籍しています。

教育目標はたくましいからだ、
ゆたかな心、
優れた知性と国際性です。

クアラルンプール日本人学校では、
週1回のIS(Immersion Swimming)と呼ばれる水泳の授業と、
週2回EC(English Communication, English Language Immersion)
と呼ばれる英会話授業があります。

どちらの授業も基本日本語なしで進めますので、
少しずつですが英語に耳が慣れていきます。

授業のほかに、
小学5年生から希望者が参加できる
カンポンホームステイ(Kampung Home Stay)や、
年に3回開催される墓地清掃などの行事があります。

カンポンホームステイは
数人の少人数グループでマレーシアの田舎のお家に
2泊3日お世話になります。
ホームステイをすることによって、
マレーシアの生活を体験できます。

墓地清掃は昔マレーシアと日本の架け橋となった
日本人の方々が眠る日本人墓地を
年に3回お掃除をする行事です。
数時間だけですが、
子供たちにとってとても有意義な時間が過ごせると思います。

入学条件

✓日本国籍であること
✓マレーシアの長期滞在ビザを持っていること
✓保護者が通学する日本人学校の地域の日本人会会員であること

入園、入学(編入学)に必要な書類と費用

<幼稚部>
✓入園願書
✓保護者とお子さんのパスポートのコピー(写真のページ)
✓保護者とお子さんの長期滞在ビザのコピー
✓日本人会の会員証のコピー

※日本で幼稚園や保育園に通っていた場合※
✓指導要録のコピー

入園料:2000リンギ(1人)
保育料:月額1560リンギ(教育材含む)
PTA会費:月額 8リンギ(1人)
学校維持資金負担費:月額 300リンギ(1人)
通学バス代:月額 377.5リンギ(1人)

<小・中学部>
✓入学願書
✓誓約書
✓私の健康記録(和、英)
✓就学許可書

※日本で就学していた場合※
✓在学証明書
✓指導要録のコピー
✓健康診断表
✓歯の検査表

入学金:4000リンギ(1人)
授業料:小学部 月額1090リンギ(1人)
中学部 月額 1140リンギ(1人)
PTA会費:月額 8リンギ(1人)
学校維持資金負担費:月額 300リンギ(1人)
通学バス代:月額 347.5リンギ(1人)

在マレーシア日本国大使館附属・クアラルンプール日本人会日本人学校
The Japanses School of Kuala Lumpur

住所: Saujana Resort Seksyen U2, 40150, Selangor Darul Ehsan, Malaysia
電話番号: (+06)03-7846-5939
FAX: (+06) 03-7846-5949
Website: http://www.jskl.edu.my/

ジョホール日本人学校(小・中学部)

出典:ジョホール日本人学校(http://johor.kiramori.net/index.html)

1997年に開校。
小学部と中学部合わせて
児童、生徒数は49名(令和2年10月現在)が在籍しています。

ジョホールはマレーシア南部の先端にあり、
ジョホール海峡を挟んでシンガポールが見える位置にあります。
ジョホール日本人学校が開校されるまで、
20年以上に渡って
ジョホール在住の駐在員のお子さんは
パスポートを持って毎日シンガポールの日本人学校に通っていました。
ですからこちらの学校は
ジョホールバルの日本人にとって待ちに待った日本人学校なのです。

教育目標は
児童、生徒一人一人の個性を最大限に伸ばし、
持続可能な社会の創り手を育むことにより、
自身の幸福を築くとともに、
国際社会に貢献することのできる
グローバル人材の育成をすることです。

教育目標にもあるように、
グローバルな人材育成に力を入れていますので、
英会話の授業にもそれが現れています。

英会話授業は英語の授業と違って、
会話をメインとした勉強をします。
小学1、2年生は週2時間、
小学3~6年生は週3時間、
中学1~3年生は週2時間+英語の授業4時間あります。

年間行事には運動会や
ペスタクラバ(学習発表会)などがあります。
行事の大小に関わらず、
計画から運営、進行まで
子供たちの考えや工夫をたくさん取り入れて、
活動に大きく関わるようにしています。
小規模だからこそできる取り組みです。

入学条件

✓日本国籍であること
✓日本人会会員であること
✓お子さんが学齢相当の日本語が話せること
✓身辺の自立ができていること

入学(編入学)に必要な書類や費用

✓入学、編入学願書
✓通学バス運営委員会入会申込書
✓児童、生徒保険調査票
✓児童、生徒家庭調査票

※日本で就学していた場合※
✓在学証明書
✓指導要録のコピー
✓健康診断書
(一般、歯、口腔)

<小・中学部>
入学金:4000リンギ(1人)
授業料:小学部 月額920リンギ(1人)
中学部 月額1050リンギ(1人)
PTA会費:年額 50リンギ(長子)
年額 20リンギ(第2子以下)
施設費:3000リンギ(一時金)
月額 50リンギ(1人)
通学バス代:月額 400リンギ(1人)
傷害保険加入費:年額 55リンギ

ジョホール日本人学校
THE JAPANESE SCHOOL (JOHOR)

住所: No.3, Jalan Persisiran Seri Alam,
81750 Masai, Johor, Malaysia.
電話番号: (+06)07386-4562
FAX: (+06)07386-4561
Website: http://johor.kiramori.net/index.html

南の島にある日本人学校

次は観光地として有名なペナン島と
コタキナバルの日本人学校を紹介したいと思います。

ペナン日本人学校(小・中学部)

出典:ペナン日本人学校(www.mypjs.com/)

1974年に開校。
小学部と中学部合わせて
児童、生徒数152名(令和2年4月現在)が在籍しています。

マレー半島沖のマラッカ海峡にあるペナン島。
世界遺産であるジョージタウンなど
観光地としても有名ですので日本人にも人気の島です。

島といっても、クアラルンプールに次ぐ第二の都市で人口177万人(Wikiより)です。
島とだと思って初めて渡航してみて、思っていたよりすごく大きい!と思う方は多いはず。
日系企業も多く進出しています。

そんな人気なペナン島にある日本人学校の教育目標は[かがやき]です。
か…考える子
が…がんばる子
や…やさしい子
き…協力する子
ペナン日本人学校は
他のマレーシアにある日本人学校と同じように、
水泳や英会話の授業があり、
さらに現地のインターナショナルスクールと
水泳大会を開催したりと、
現地との交流も大事にしています。

そしてペナン島の場所を活かして、
宿泊学習や修学旅行では
ランカウイ島やクチンなどの人気観光地に行きます。
羨ましい限りです!

入学条件

✓日本国籍であること
✓ペナン日本人会会員であること
✓日本語による日本教育を受けることが可能であること

入学(編入学)に必要な書類と費用

✓入学、編入学願書
✓事務室提出書類
✓家庭環境調査票
✓就学許可の取得について
✓破傷風予防接種の調査等

※日本で就学していた場合※
✓在学証明書
✓指導要録のコピー
✓健康診断書
✓歯の検査票

<小・中学部>
入学金:4500リンギ(1人)
授業料:月額 830リンギ(1人)
父母会費:年額 35リンギ(ひと家族)
学校施設設備拡充費:月額100リンギ(1人)
通学バス代:月額 240リンギ(1人)

ペナン日本人学校
Penang Japanese School

住所: 140.Sungai Pinang Road 10150 Penang,Malaysia.
電話番号: (+60)04281-2685,(+06)04281-2187
FAX(+06) 04281-2990
Website: http://www.mypjs.com/

コタキナバル日本人学校

出典:hellomalaysia.com.my

1983年に開校。
小学部と中学部合わせて
児童、生徒数12名(令和2年10月現在)在籍しています。

コタキナバルはマレーシアのボルネオ島の北側にあります。
ボルネオ島は自然豊かな島で、
オラウータンやテングザルがいることで有名です。

コタキナバル日本人学校の教育目標は
自ら学び、心豊かな子供の育成です。

自然が豊かなコタキナバル。
ここでしかできない体験をコタキナバル日本人学校は
行事にたくさん取り組んでいます。

マムティック島での自然体験活動、
護衛艦見学や植林活動など、
他の日本人学校と違った体験学習がたくさんできます。

さらにコタキナバル日本人学校は、
マレーシアでの母子留学を支援しています。

他の日本人学校は、保護者が就労ビザなどの長期滞在ビザがないと入学できませんが、
コタキナバル日本人学校は、入学者に対して学生ビザ、親御さんには保護者ビザの申請ができます!

マレーシアのインターナショナルスクールに行くには、費用や語学の不安やビザの問題で諦めていた留学もここなら実現可能かも!

※コタキナバルは、マレーシアの中でも自然豊かなエリアで、クアラルンプールからは飛行機で片道2時間半のボルネオ島に位置します。実際に移住を検討される際はライフスタイルも合うかどうか等よく下調べをしてくださいね。

入学の手順

✓入学、編入学のしおりを受け取る
✓コタキナバル日本人会入会申込書を提出
✓入学、編入学申込書の提出

入学(編入学)に必要な書類と費用

✓入学、編入学願書
✓誓約書

※日本で就学していた場合※
✓在学証明書
✓指導要録のコピー
✓健康診断書
✓歯の検査票

<小・中学部>
入学金:1800リンギ(日本人会会員)
4300リンギ(非日本人会会員)
授業料:月額650リンギ(1人)
補助教材費:月額 75リンギ(1人)
施設拡充費:月額 75リンギ(1人)
通学バス代:月額100リンギ(1人)
PTA会費:年額100リンギ(ひと家族)

コタキナバル日本人学校
Kinabalu Japanese School

住所: Lorong Burong Ejek, House No.8, Miles 3.5,Jalan Tuaran,
88450 Kota Kinabalu, Sabah, Malaysia
電話番号: (+60)088-422297
FAX: (+60)088-422297
Website: http://www.sabah.edu.my/kjs/

日本人学校に通うメリット・デメリット

次は実際に日本人学校に子供を通わせていて、気づいたプラスな面とマイナスな面についてです。

メリット

<プール>
まずはなんといってもプールです!
毎週水泳の授業がありますので、
はじめは泳げなくても
続けていきますと泳げるようになります。

高学年になりますとバタフライも教えてくれますので、
個人差もありますがひと通り泳げるようになる子が多いです。

<英検>
次のメリットは英検です。
年に2回学校が会場となって
英検の試験が行われます。
クアラルンプール日本人学校は
小学3年生から申し込みができますので、
3年生から英検5級にチャレンジし持っている子も多いです。

小さいうちから英検に慣れ親しんでいるので、
チャレンジしやすいと思います。

デメリット

<英語>
学校の授業だけでは
英語がペラペラにはなりません。

英会話の授業がありますが、
やっぱり日本語メインで過ごしますので
家庭教師など無しでは英語力に伸び悩みます。

高学年になってからの転校は少し大変な場合があります。
ずっと日本人学校に通っている子は、高学年になりますと英検3級以上を持っていたり、
ECの授業で先生と会話が出来るようになっている子が多いので、
日本から転校してきてそれに馴染めない子もいます。

<給食>
給食がありません。
買い弁はありますが基本毎日お弁当持参です。

お弁当を作る親も大変ですが、
ずっと日本人学校に通っていた子は
給食を知らないまま高校生になることになります。
私は給食が大好きだったので、個人的にはかなり残念なことに感じます。

まとめ

日本人学校の通学手段は、
基本通学バスか自家送迎になります。

通学バスは止まるコンドミニアムが決まっていますので、
お家を決める前にお問い合わせをすることをおすすめします。

クアラルンプール日本人学校では
徒歩圏内でも安全面の考慮から徒歩の登校を禁止しています。

ランドセルなどの勉強に必要な物は
マレーシアで買える物もありますが、
日本と比べると高かったり種類が少なかったりしますので、
日本で準備して持ってくることをオススメします。

また、日本人学校は中学部までしかありません。

中学卒業すると、インターナショナルスクールに進学するか、
日本に戻って高校進学することになります。

高校進学のときに英検を持っていますと
学校によっては有利になりますので、
ぜひ日本人学校に在学中に取っておいてください。

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