ペットを連れて海外移住する場合、現地のペット事情が気になりますよね。
他民族国家マレーシアの国教はイスラム教で、
イスラム教を信仰する国民の約60%のマレー系住民には、
犬は不浄のものとされ、敬遠されています。
一方で、国は信仰の自由を認めているため、
仏教、ヒンドゥ教、キリスト教などを信仰する国民もいます。
仏教徒が多い中華系マレーシア人には犬好きな人たちもいて、中華系住民が住んでいるエリアでは、
犬を多く見かけます。マレー系マレーシア人は、猫好きな人が多いです。
今回は、そんなマレーシアのペット事情ついて、レポートしたいと思います。
目次
クアラルンプールのおすすめペットショップ
実際に移住してみてわかったことですが、クアラルンプールの大きなショッピングモールには、
ペットショップが必ず一軒はあります。
日本のペットショップと同じように、ペットに必要な物が売られています。
トイレシートや猫砂、おもちゃなども数多くあります。
ペットフードは、当然ながら海外のものが多いですが、
お店によっては日本の物も数種類あったりします。
猫のちゅーるもあります。
ゲージや移動用のキャリーバッグなども、種類が豊富で可愛い物も多いです。
そんな数あるペットショップの中で、私のおすすめはNilufar Pet & Aquatic (ニルファー ペット アンド アクアティック)です。
おすすめポイントは、とにかく犬猫用品がたくさんあります!
ペットフードのバリエーションも豊富で選ぶのが楽しくなります。
犬や猫のほかに、お魚(エイも!)、カメ、イグアナ、うさぎ、インコ、文鳥など、、
その子たちのグッズもそろっています。
店内は広々としていて、店員さんも動物好きが伝わってくるような方が多いので、
お店の雰囲気もほのぼのとしています。
たまにお店のネコがレジ付近をお散歩していますので、
癒されながらお買い物ができます。
Nilufar Pet & Aquatic
住所: S01 & S02, 2nd Floor, Atria Shopping Gallery,
Jalan SS22/23, Damansara Jaya, 47000, Selangor, PETALING JAYA
営業時間:月曜日~日曜日 10:30~22:00
クアラルンプールの日本語が通じる動物病院
次は動物病院についてです。
クアラルンプールには動物病院も数多くあります。
動物病院の先生やスタッフは、基本中華系やインド系マレーシア人です。
用いられる言語は、英語、マレー語、北京語です。
しかし、ペットが具合い悪いときや
ワクチンなどの注射や投薬をされたとき、
言葉の壁があると不安になりますよね。
そこで紹介したいのが動物病院「Lian Animal Clinic」です!
こちらの動物病院は、クアラルンプールの中心部から少し離れていますが、
なんと日本語が通じる数少ない動物病院です。
ペットの状況や薬などの説明が
日本語で伝えられるのはめちゃくちゃありがたいです!
Lian Animal Clinic
住所: 253, Jalan Sentosa 41, Taman Bunga Melor, 41050 Klang, Selangor
営業時間 (活動制限令中は、時間変更あり)
月曜日~金曜日 10:00~13:30, 15:00~18:30
土曜日 10:00~16:00
日曜日 10:00~14:00
※曜日や時間帯によって待ち時間が生じる場合があります。
Facebook: https://www.facebook.com/LianAnimalClinic/
ペットをマレーシアに連れてくる際の手順と注意点
では次に、実際に日本からマレーシアにペットを一緒に連れてくる方法です。
必要書類
出発までに用意する書類は5つです。
2、狂犬病予防接種証明書
3、狂犬病抗体検査証明書
4、健康診断書
5、マレーシア側の輸入許可証
これらの書類をいつ頃までに準備をすればいいか簡単に説明をしていきたいと思います。
手続きの流れ
…出国3ヶ月前を目安に…
① マイクロチップ埋め込みと1回目の狂犬病予防接種
予防接種を受けたら、予防接種証明書の英訳されたものを取得してください。
…出国2ヶ月前を目安に…
② 1回目の狂犬病予防接種の30日後に2回目の狂犬病予防接種
前回と同じように、予防接種証明書の英訳されたものを取得してください。
…出国1ヶ月半前を目安に…
③ 2回目の狂犬病予防接種から約2週間後に狂犬病抗体検査
英訳された狂犬病抗体検査証明書を取得してください。
…出国1ヶ月前を目安に…
④ 英訳された健康診断書の取得
マレーシア動物検疫所に、ペット輸入許可証の発行を依頼してください。
…出国7日前までに…
⑤出発予定の空港の動物検疫所に事前に連絡をし、
書類の不備がないかをチェックしてもらいます。
…出発当日または前日に…
⑥ 空港の動物検疫所で動物検疫を行う
出発当日もしくは、出発時間が早い場合は、前日に行います。
以上が出国までの手順です。
注意点
⚠️注意点⚠️
◎マレーシアの動物検疫所が発行するペットの輸入許可証ですが、
昔は個人でも取得できましたが、現在は現地法人を通さないと申請できないようです。
マレーシアは規則が変わりやすいので、最新情報をチェックしてください。
◎航空券を購入する際に搭乗する飛行機の貨物室に、ペットを入れるスペースがあるかを必ず確認してください。万が一、空きがなかった場合、一緒に行けませんので注意が必要です。
◎マレーシアでは、輸入禁止や輸入規制の犬種がありますので、下記の表を合わせてご参照ください。
輸入禁止や輸入規制の犬種
秋田犬、土佐犬、アメリカンブルドッグ、
アメリカンピットブル、アメリカンビットブルテリア、
ピットブル、ピットブルテリア、
ナポリタンマスティフ、ドゴアルゼンチーノ、
フィラブラジレイロ
ジャーマンシェパード、ベルギーシェパード、
ヨーロッパシェパード、ブルテリア、
ドーベルマン、ブルマスティフ、
キャナリードッグ
ペットを連れて日本に帰国する際の手順と注意点
続いては、逆にペットと一緒に日本に帰国するときの手順です。
最大の注意点は帰国の約8ヶ月前から準備をはじめないといけないというです!!
途中180日間の待機がありますので、それを踏まえながら説明していきたいと思います。
必要書類
帰国のために必要な書類
2、健康診断書
3、狂犬病予防接種証明書
4、狂犬病抗体検査証明書
5、輸出届出受理書
6、(日本出国時の輸出検疫証明書の控え)
手続きの流れ
…帰国の8ヶ月前を目安に…
① マイクロチップ埋め込みと1回目の狂犬病予防接種
(すでにマイクロチップが入っているペットは不要)
予防接種を受けたら、狂犬病予防接種証明書を取得してください。
…帰国の7ヶ月前を目安に…
② 1回目の狂犬病予防接種から30日後に、2回目の狂犬病予防接種
前回と同じように、狂犬病予防接種証明書を取得してください。
…帰国の6ヶ月半前を目安に…
③ 狂犬病抗体検査
検査後狂犬病抗体検査証明書を取得してください。
④ 180日間の待機
狂犬病抗体検査のための採血をしてから、
マレーシアで180日間の待機をしないといけません。
この待機日数が足りない場合、
日本に到着してから足りない日数を
係留しないといけなくなりますので注意してください。
…帰国40日前を目安に…
⑤ 到着予定の空港の動物検疫所に届出書を提出し、届出受理書を発行してもらう
健康診断書以外の書類を日本の検疫所で不備がないかをチェックしてもらってください。
…できれば帰国の48時間以内…
⑥ 動物病院で狂犬病、犬の場合はレプトスピラ病の可能性がないことを証明してもらう
マレーシア政府機関 DVS(Department of Veterinary Services Malaysia)にて、輸出許可証を発行してもらいます。
健康診断書、狂犬病予防接種証明書、狂犬病抗体検査証明書に公認印を押してもらえるようにしてください。
以上が帰国までの手順です。
注意点
⚠️注意点⚠️
◎もし、どうしても帰国48時間以内の健康診断が厳しい場合、事前に日本の検疫所に相談してみてください。
◎航空会社にペット帯同で予約をするときに、手荷物扱い(ハンドキャリー)で予約をしてください。間違えてカーゴ扱いで予約をしてしまうと、到着後通常と違う輸入通関を行わないといけなくなります。
帰国の場合引越し屋さんがペットの輸入業務をしてくれるところもありますので、
まずは問い合わせをしてみるのも良いかと思います。
まとめ
日本語が通じる動物病院として紹介しました「Lian Animal Clinic」は、
簡単な質問などはWhatsAppを通して日本語で対応してくれますので、重宝しています。
ペットを連れて帰国するときに必要な狂犬病抗体検査のための採血(血清にする)も対応してくれますので、クアラルンプール在住の日本人飼い主さんにとっては、大切な存在かもしれません。
ペットの輸出と輸入については、
日本からペットを連れて来るときに輸出検疫証明書の控えを渡されますので、
帰国のときに必要なので、大事に保管してください。
実際にあったトラブル
最後に最大の注意点として、
マレーシアはイスラム教を信仰している国だということを忘れないようにしてください。
マレーシアの法律では、コンドミニアムで犬を飼うことは基本禁止しています。
しかし、(ローカルの人も含め)飼っている人もちらほらいます。
実際、わたしの友人が体験したトラブルです。
日本から犬と一緒にマレーシアに来たとき、
現地の不動産屋さんに犬がいることを伝えたうえでコンドミニアムを探してもらい、
犬がいても大丈夫だとオーナーと仲介業者の担当者から言われたので、
安心してコンドミニアムに入居しました。
しかし、しばらくしてコンドミニアムのマネジメントオフィスから
犬を飼ってはいけないと言われました。(他に犬を飼っている人もいるのに。。)
びっくりした友人は、仲介業者とオーナーに問い合わせましたが、
はじめのうちは大丈夫!気にしなくていい!と強気だったのが、
大丈夫だと思った…の一点張りに変わり、
全く話がまとまらなかったので、友人は最終的に違うコンドミニアムに引越す事態となりました。
この一件を経てマレーシアでペット可のコンドミニアムを探す場合、
オーナーさんや現地の不動産屋さんだけでなく、
そこのマネジメントオフィスや住人たちの様子や雰囲気なども
見てみないといけないなと思いました。
大事なペットと一緒に
のんびりと快適にマレーシアライフを楽しむために
ぜひ参考にしてみてください。