世界中から観光客が訪れる、ボルネオ島、サバ州のコタキナバル。
きれいな海、東南アジア最高峰を誇るキナバル山、ボルネオに古くから暮らしてきた民族と見どころ満載です。
世界で三番目に大きい島は、少し足を延ばせば熱帯雨林のジャングルに囲まれています。
自然あふれるコタキナバルですが、トイレ事情は日本とは異なります。
コタキナバルのトイレ事情をご紹介します。
目次
日本と異なるコタキナバルのトイレ事情とは
外国人がたくさん訪れるだけあって、観光客が行くところのトイレ事情はさほど悪くありません。
ただし、日本とは異なる点がたくさんあります。
日本に旅行に行ったマレーシア人が口を揃えて言うのが、「日本のトイレは素晴らしかった」なのです。
このことから分かるように、日本ほど掃除や気遣いが行き届いていません。
コタキナバル市街地のトイレ事情は、クアラルンプールとそれほど変わりません。
では、マレーシアのローカルトイレとは一体とはどんなトイレなのでしょうか。
トイレという言葉について
「toilet」の発音であれば通じます。
ただし、日本語のアクセントと英語のアクセントは違うので、中には通じない人もいます。
多民族なので、英語は大抵通じますが、中には苦手な人も。
外国人に話しかけられただけで、他の人を呼んでくる人もいます。
また、お互い外国語を話す場合、アクセントによっては通じないことも出てくるのです。
では、マレー語でトイレは何というのでしょうか?
マレー語では「Tandas」です。
カタカナ読みで「タンダス」で大丈夫なのです。
マレーシアではどの言語を話す人でも、この程度の単語は知っています。
タンダスが通じない場所はありません。
表記もTandasのみの場合があるので、覚えておくと便利です。
トイレは洋式か和式か
どちらもありますが、市街地のほとんどのトイレは洋式になってきています。
和式を利用する人もいるため、必ず1つは和式が用意されています。
和式、洋式の差は場所によって異なりますが、コタキナバル市街地のショッピングモールでは半分以上が洋式と言って良いでしょう。
中には和式トイレを好んで使う人もいます。
トイレの列に並んでいて、前の人が入らない場合は、和式トイレが開くのを待っている場合が多いです。
その場合は、一言断って先に入らせてもらって大丈夫です。
よほど田舎の観光客がいない地域にいかなければ、ほぼ水洗トイレです。
ただ、水圧が低い事が多く、壊れている場合もあります。
もともとの文化は、バケツなどに貯めた水を手桶で流すのが主流ですから、壊れたままのトイレも多くあります。
特に不便を感じていないのではないでしょうね。
トイレには必ずホースやシャワー、バケツなどに水が溜めてあるのでそれで流しましょう。
水栓トイレでもうまく流れない場合は、バケツの水を使うこともあります。
トイレットペーパーがない
東南アジアを訪れた事がない人は、驚く人も多いでしょう。
「盗まれるから?」と思いがちですが、これには宗教も関係しています。
イスラム教徒の人は、水で洗う習慣があるのです。
紙で拭くだけでは汚い、言われてみれば確かにそうかもしれませんね。
実は、そのためにトイレにはシャワーやバケツなどにくまれた水があるのです。
この水で洗うためにトイレットペーパーが濡れてしまうことが多く、トレイットペーパーを置いていないトイレがたくさんあります。
では、同じように使わないとならないのか、というとそうでもありません。
公共トイレはトイレの入り口などにトイレットペーパーが設置してあります。
必要な人はここから取っていくことができます。
トイレの近くでは、50sen程度でテッシュを売っていることもあります。
また、トイレの個室にある場合もあります。トイレットペーパーが絶対濡れないよう、写真のようなペーパーホルダーが設置されているところもあります。
トイレに入る前に、ペーパーの場所をチェックする必要があります。
掃除をする人の多くは、トイレットペーパーを使用しないので、補充されていないことも多いのです。
トイレ掃除のチェックリストがあるとしたら、「トイレットペーパーの補充」というチェック項目はないのでしょうね。
このペーパーホルダーは、パッと見ただけではペーパーが残っているかどうか分かりません。
テッシュはいつも持ち歩いていると安心ですよ。
また、水で洗う人が多いと時間がかかります。特に女性は早めに行くようにに心がけた方が良いです。
気をつけて!!トイレットペーパーは流さない!!
使用したトイレットペーパー、日本ではトイレに流しますよね。
でも、マレーシアでは流さない方がよいでしょう。
トイレの水圧が弱いことは触れましたが、紙の質も関係して流れない、流れ切らないことが多くあります。
多くの飲食店では、トイレにペーパーを流さないでという張り紙がしてあります。
コタキナバルのコンドミニアムやホテルでは普通に流しても問題ない所が多いですが、公共トイレは使う人の数が格段に多いのです。
ランクの高いホテルの場合でも、公共部分ではペーパーが流れないことがあるので、ゴミ箱に捨てることを心掛けたほうが良いです。
個室にゴミ箱がない場合は、外のゴミ箱に捨てます。
トイレが水浸し
マレーシアのトイレの一番の難点はトイレが水浸しであることです。
上記で書いた通り、水で洗う人がいたりバケツの水で流すため、トイレの床は濡れていると思っていましょう。
もともと、シャワーとトイレが同室の国なので、トイレが水浸しであることに抵抗がないのかも知れません。
中には巨大扇風機が足元に置かれていて、床を乾かしているところもありますが、たいして役に立っていません。
また、濡れたモップで掃除をするため、その水が残っている場合があります。
洋式だから大丈夫と安心していても、丈の長いスカートを履いていると裾が濡れてしまったなんてこともあるので、足元には気をつけてください。
更に、床だけでなく、便座が濡れている場合もあります。
洋式トイレを和式トイレのように使う人がいることもあり、便座に靴の跡がついていることも。
このような時のために、テッシュやウエットテッシュは大目に持っておくと良いですよ。
最近、コタキナバルの空港(KKAI)のトイレの1つが改装されました。
新しくなったトイレに行ってみると、二手に分かれてます。
片方はWet Toilet、もう片方はDry Toiletでした。
Wet Toiletとは水で洗う人用で、濡らしてもいいトイレ、一方Dry Toiletは床を濡らさない、つまりペーパーを使う人用のトイレです。
このようなトイレが市街地にもたくさんできるといいですね。
トイレにフックがない
日本では当たり前にある荷物をかけるフックですが、これがあるトイレは稀です。
荷物は体から離さないのが基本ですが、トイレといえども油断ならないのでしょうか。
買い物をして荷物をたくさん持っている場合などはとても困ります。
体に身に着けられるリュックやポーチを利用したり、買ったものをひとまとめにできるエコバックがあると便利です。
また、大きめのS字フックを持ち歩いていると、荷物をかける場所を作ることができるので便利ですよ。
ただし、下に落としたらびしょ濡れになってしまう可能性が高いのでよく注意してください。
コタキナバルの有料トイレとは
飲食店やホテルなどは無料で利用できるトイレですが、一部のショッピングモールは有料トイレになります。
直径3.5kmの小さなコタキナバル市街地、KK(ケーケー)と呼ばれる場所に、ショッピングモールが5つも並んで建っています。
観光客が多く訪れる「Suria Sabah Shopping Mall(スリア・サバ・ショッピングモール)」や「Imago Shopping Mall(イマゴ・ショッピングモール)」は無料できれいなトイレが利用できます。
特に「Imago Shopping Mall」は世界的有名なブランドが入っているモールなので、KLの中心部と同じくらいきれいなトイレになっています。
逆に、ローカルショッピングモールは有料のトイレになります。
コタキナバルで両替レートが一番良いといわれる「Wisma Merdeka(ウィスマ・ムルデカ)」は多くの観光客が足を運ぶショッピングモールです。
お土産屋さんも多いので、一度は行くところだと思いますが、有料であることを忘れないでください。
「Wisma Merdeka」のトイレは1人1回20senです。
金額は場所によりますが20senのところが多く、高いところだと50senというショッピングモールもあります。
有料トイレのお金の払い方
トイレ入り口に人が座っています。
たいていは、おばちゃんです。
テーブルの上に箱やBoxが用意されているので、そこにお金を入れます。
トイレにさっと入れるよう、RM1を出した人用のお釣り80senが積み上げられていることもあります。
この場合はいちいち断らなくても、RM1を箱に入れて自分でお釣りをとって構いません。
休憩時間などで人がいない時は、Boxが置かれているのでそこに入れて入ります。
この時もお釣りは自分で取って大丈夫です。
RM10札を出すとお釣りがないこともあるので、RM1やコインは使い切らずにお財布に入れておくようにしておくようにしましょう。
特に街歩きの時は注意が必要です。
コタキナバル観光地のトイレ
世界最古の熱帯雨林ですから、自然を満喫したいですよね。
人気の高い観光地のトイレ事情はどうなっているのでしょうか。
ではトゥンク・アブドゥル・ラーマン海洋公園を参考にご紹介します!!
コタキナバル市街地のジェッセルトン・ポイント船着き場から15分で行ける島々。
5つの島からなる国立海洋公園は「ガヤ」「サピ」「マヌカン」「マムティック」の4つの島に入ることができます。
各島にはローカルトイレが設置されていますが、正直きれいではありません。
利用者も多いので、掃除が行き届いているとは言い難いです。
マムティック島にある「ボルネオダイバーズ」というダイビングセンターは、ダイビングをしなくてもお金を払えばきれいな有料トイレが使えます。
マヌカン島の「ステラ・サンクチュアリー・ロッジ」や、ガヤ島の「ブンガラヤ・エコ・アイランドリゾート」は世界の5つ星が所有する施設です。
この2か所はジェッセルトン・ポイントではなく、各ホテルから船が出るのですが、どうしてもきれいなトイレがいいという人はこちらがおすすめです。
また、トゥンク・アブドゥル・ラーマンではありませんが、すぐ近くに「スパンガール」という島があります。
この島のトイレはとてもきれいに掃除されていて、日本の海水浴場よりはるかにきれいなレベルですよ。
この島は1日の入島人数を限定しているプライベートビーチなので、事前予約が必要です。
まとめ
日本の感覚で入ると、いろいろと驚くことが多いマレーシアのトイレ。
ひと昔前までは、日本の公共トイレが和式だったように、マレーシアのトイレも時代とともに変わっています。
注意点を頭に入れておけば、それほど困ることはありません。
コタキナバルに行く際は、ぜひ参考にしてください。