マレーシアの南西岸に位置する世界遺産の街マラッカ。
マレーシア発祥の地ともいわれ、15世紀にマラッカ王国が誕生。その後ポルトガル、オランダ、イギリスに統治をされながら独自の文化がうまれました。
その独自な文化は食文化にも影響を与え、ニョニャ料理(プラナカン料理)やクリスタン料理などがうまれました。
今回はマラッカの伝統料理や外せない食べ物などを紹介します。
目次
クリスタン料理 (Kristang Cnisine)
クリスタン料理はポルトガル料理とマレー料理を融合した料理のことをいいます。
ポルトガル料理にマレーの香辛料や調味料をうまく取り込んで、ポルトガル料理にはない独自の風味をもつ料理です。
代表的なものにデバル カレー(Debal Kari)といいチキンのカレー、ガリーニャパイ(Galinha Pai)はチキンパイ、チャチャル ソイ リマン(Chacharu Soy Limang)はアジ類の南蛮漬け風などがあります。
実はクリスタン料理を提供しているお店がマラッカでも少なく、数少ないうちの一つがマジェスティック マラッカホテル(Majestic Malacca Hotel)内にあるザ ミッション(The Mansion)というレストランです。
こちらのマジェスティック マラッカ ホテルはコロニアル調をベースとしたホテルです。
1929年に建てられた富豪の邸宅をホテルに改装したもので、クラシックでモダンな建物によって優雅なひとときを過ごすことができます。
クリスタン料理を食べられるのはこちらのレストラン、ザ マンション。
雰囲気の良さはもちろん料理の味もしっかりと楽しめる場所です。
デビル カレー(Kari Debal)
チリ、マスタード、黒コショウをふんだんに使った1品です。
さらにレモングラス、しょうが、ナツメグ、グローブなどのスパイスもたっぷり使っているので、辛いもの好きにはぜひ食べてみて欲しいカレーです。
ビーフ スムー(Beef Semur)
牛肉をビネガーたっぷりで煮込んだ1品です。
しっかりと爽やかな酸味に玉ねぎの甘みやシナモンの香りが加わったクリスタン風ビーフシチューです。
今まで私たちが食べてきたビーフシチューとはひと味違うので、マラッカに来たらぜひ試してみてください。
サゴクンスクリマラッカ(Sago Kung Sukri Malaka)
濃厚なココナッツミルククリームとパームシュガーのバランスが絶妙なデザートです。
甘さ控えめなタピオカの食感となめらかクリームがやみつきです。
マジェスティックホテルではクリスタン料理以外にアフタヌーンティーも人気があります。
プラナカンハイティーとも呼ばれるこちらのアフタヌーンティーは、サンドイッチやエッグタルトの他に、もち米やココナッツミルクを使った伝統的なデザート[クエ]もあります。
ニョニャ料理のの前菜であるパイティーもありますので、紅茶と一緒にいただくことが出来ます。
マラッカならではのアフタヌーンティーを楽しめます。
ニョニャ料理 (プラナカン料理)
中華料理をベースにマレー系のスパイス、ココナッツミルク、サンバル、ウコン、レモングラスなどを加え、見た目は中華、味はマレー的な料理のことをいいます。
代表的なものはパイティー(Pie Tee)…器状の揚げ物に細切り大根やえびの煮物や
揚げたタマネギなどを詰めたニョニャ料理の前菜です。
オタオタ(Otak Otak)…ココナッツやスパイスに魚のすり身を加え、バナナの葉でくるんで焼いたニョニャのかまぼこ。
カンクン ブランチャン(Kangkung Belacan)は空芯菜をブランチャンと呼ばれるオキアミで作ったペーストで炒めたもの。
ニョニャ ラクサ(Nyonya Laksd)は、えびとチキンで出汁をとったスープにレモングラスやシナモンなどのスパイスを効かせたココナッツミルク風味のカレーラーメン。
では、ニョニャ料理を味わえるお店をいくつか紹介します。
ブルドッグ (Bulldog)
こちらのレストランのオーナーさんはババニョニャ民族博物館の創業者から数えて5代目にあたる子孫になります。
正統派なニョニャ料理にリピーターも多いです。
オタオタ(Otak Otak)
ブルドッグ特製のオタオタはほかでは味わえない1品です。
ちょっぴり辛いのがまたクセになります。ビールのおつまみとしても最高です。
ニョニャ ラクサ (Nyonya Laksa)
ブルドッグのニョニャラクサは秘伝のスープを使っています。
ラクサファンも多いみたいです。
ニョニャラクサはマレーのラクサとの大きな違いは、スープに10種類以上のスパイスを使っていることです。
これがまた食欲を刺激してどんどん食べてしまいます。
麺もイエローめん、ビーフン、フォーから選べますので、自分好みにカスタムできるのもいいですね。
住所: 145, Jalan Bendahara, 75100, Melaka, Melaka
営業時間:月曜日 18:30~21:00
火、水、木 11:30~14:00、18:30~22:00
金曜日 11:30~14:00、18:30~22:00
土曜日 11:30~14:00、18:30~00:30
日曜日休み
小姑娘惹餐廳 (Kocik Kitchen Nyonya Restaurant)
こちらは家庭的なニョニャ料理を堪能お店です。
店内の装飾やスタッフもアットホームな雰囲気なので、リラックスしてお食事を楽しめます。
カンクンブランチャンをはじめ、たくさんのメニューがありますが、こちらではぜひパイティーを食べてみて欲しいです。
米粉で作った器の揚げ物に、伝統的な具材のほかコリアンダーとチリソースをトッピングしてありますので、アジアン料理好きにはたまらないて思います。
こちらのお店の入口はこじんまりとしているので、見過ごしてしまいがちですので、お尋ねの際は気をつけてください。
住所: 100、Jalan Tun Tan Cheng Lock、75200 Melaka、75200、Melaka
営業時間:月、火、木 11:00~18:30
金、土 11:00~17:00、18:00~21:00
日曜日 11:00~19:30
水曜日休み
Nancy’s Kitchen Authentic Peranakan Food
こちらのナンシーズキッチンも伝統的なニョニャ料理が食べられます。
お店は中心部から外れていますが、それでも地元の人や観光客でいつも賑わっています。
さて、ここで食べられるおすすめのニョニャ料理はブアクルア(Buah Keluak)を使った1品です。
ブアクルアというのはマングローブの沼地で育つ木の実のことです。
そのままだと毒性があるので、それを安全に食べられるようにするためには3~7日間ほど水につけないといけません。
さらにブアクルアは独特で個性的な味がしますので、はじめての人はびっくりするかもしれませんが、ヤミツキになってしまう人も多いみたいです。
しかしブアクルアは伝統的なニョニャ料理のひとつですので、マラッカに来たら1回は試してほしいと思います。
ブアクルアはカレーの中に入ってますので、食べ方は黒い殻から中身をスプーンなどで出して、カレーやお肉と混ぜてごはんと一緒に食べます。
先ほども書きましたが、ブアクルアはとてもクセが強いので、少しずつ味見をしながら自分好みの分量を見つけてください。
(ナンシーズ キッチン オーセンティック プラナカン フード)
住所: No 13, Jalan KL 3/8, Taman Kota Laksamana, 75200 Melaka
営業時間:月~木曜日 11:00~17:00
金~日曜日 11:00~21:00
チキンライスボール (Chicken Rice Ball)
チキンライスはマレーシア全土どこでもあります。
しかしマラッカのチキンライスは少し変わっていて、ごはんがおにぎりみたいにボール状になっているのです。
マラッカの名物のひとつです。
和記鶏飯團
チキンライスの蒸し鶏はしょうゆをベースとしたタレがたっぷりとかかってあるので、ライスボールとの相性がバッチリです。
骨を取り除いてありますのでとても食べやすいです。
地元の人をはじめ観光客にも人気な和記鶏飯團。
店内の雰囲気もよく、料理を待っている間もわくわくがとまらないです。
住所: 4, 6 & 8, Jalan Hang Jebat, Melaka, Malaysia
営業時間:月~金曜日 9:30~16:00
土、日曜日 9:30~16:30
不定休
水仙素食園
こちらのチキンライスは他のお店ではなかなか食べられない1品になります。
ライスボールと一緒に出されるチキンはお肉ではなく、ベジタリアン用のチキンだからです。
特製のチリソースとの相性もいいので、一風変わったチキンライスボールが味わえます。
住所: 43, Jalan Hang Lekiu, 75200 Melaka, Malaysia
営業時間:月~土曜日 7:30~14:30 日曜日休み
古元鶏飯粒
こちらのお店はマラッカの中心部から少し離れています。
中心部から車で約20分くらいかかりますが、それでも行ってみる価値があるお店です。
こちらで食べて欲しいのはローストチキンのチキンライスボールです。
13種類のスパイスを使って味付けしたうえに、皮をパリッとローストして、お肉は柔らかいのでバランスが絶妙なんです。
ライスボールもひとくちサイズで食べやすいので、ついつい箸が進んじゃいます。
そしてこのお店でもうひとつおすすめがあります。
それはフレンチトーストです!
すごく意外かもしれませんが、ここのフレンチトーストは日本で食べられるものと少し違うので、せっかく古元鶏飯粒に来ましたらぜひぜひ食べていただきたいです。
こちらのフレンチトーストはボリュームたっぷりで、食パン2枚使ってます。
間にピーナッツバターが塗ってありますので、重量感どっしりあります。
たまごをたっぷり吸い込ませたパンをしっかりと焼いていますので、たまごの香ばしさもあって美味しいです。
騙されたと思って1回試してみてください。
住所: Jalan Berkat 3、Taman Malim Jaya、75250 Melaka、Malaysia
営業時間:月~土曜日 8:00~17:00 日曜日 8:00~16:00
木曜日休み
マラッカのジョンガー デザート88
さて、最後にスイーツを少し紹介したいと思います。
マレーシアの方はとにかく甘いものが大好きです。
こちらのお店はそんな地元の人に大人気なチェンドル(Cendol)やアイスカチャン(Ice Kacang)が食べられます。
いつでも店内はお客さんでいっぱいなので、相席になることもしばしば。
こちらのチェンドルやアイスカチャンは10種類以上あります。
どれにしようか迷っちゃいます。
迷ったらマンゴーの果肉がたっぷりと乗ってるアイスカチャンとグラマラッカのチェンドルをおすすめします。
薄切りのマンゴーが乗ったアイスカチャン。
ピーナッツもかき氷の中に入ってますので、日本のかき氷とはひと味違います。
チェンドルと呼ばれている緑色のゼリーの食感と見た目が面白いので、ぜひ一度お試しください。
Jonker Dessert 88
住所: 88, Jalan Hang Jebat, 75200 Melaka
営業時間:日~木曜日 9:30~18:00 金、土曜日 9:30~20:30
まとめ
今回はマラッカの美味しいものをたくさん書かせていただきました。
クリスタン料理をいただけるマジェスティックホテルのザ マンション。
ニョニャ料理はブルドッグ、小姑娘惹餐廳、ナンシーズキッチン。
チキンライスボールなら和記鶏飯團、水仙素食園、古元鶏飯粒で。
そしてデザートはジョンカーデザート88と以上8選を紹介させていただきましたが、デザートのお店が1ヶ所しかないのには理由があります。
上には書かなかったのですが、実はブルドッグのアイスカチャンと小姑娘惹餐廳のチャンドルも美味しいと人気があります。
そちらのお店に行った際はぜひデザートも食べてみてください。
個人的には食べ比べがおすすめです。
良きマレーシア生活を!