新しい環境で生活を始める前は、わくわくもありますが、どれくらいお金が必要だろうか、心配なことも多いですよね。
そんなマレーシアで一人暮らしを始める人のために、住居費、食費、交通費、携帯料金の生活に必要な費用を4つに分けて紹介します。
ぜひ、渡航前に一読してもらって、現地で役に立てたら幸いです。
目次
マレーシア1ヶ月の住居費はどれくらい?
マレーシアで生活する時は学校の寮、シェアハウス、一人暮らしなど選択肢が色々あります。
タイプ別に分けて費用の説明を致します。
寮
海外に留学する場合、一番簡単で比較的安く済むのは、学校の寮です。
寮の場合だと、学校から近い場所であったり、同じ学校に通う人が一緒に住んでいるので、色々なイベントや情報が集まる場所であったりもします。
施設の綺麗さは、私立か公立かによっても大きく違いますし、値段によって選べたりもするので、事前に情報を集めておくことが必要です。
某国立大学の寮を2種類、比較のために書いておきますね。
- 2人部屋 キッチン、トイレ、シャワー(お湯無し)は共用(30人程度)、冷房無し、かなり狭い
⇒2000RM(5カ月)(約6万円) - 2人部屋 キッチン、トイレ、シャワー(お湯あり)、リビングは共用(4人)、冷房あり、広め
⇒500RM(1カ月)(約15000円)
学校の寮は勉強に集中するのが目的ですので、生活面は困ることなくマレーシア生活をスタートできるのが特徴ですね。
コンドミニアム一軒家のシェア
マレーシアでの住居事情は日本と大きく異なります。
FacebookなどのSNSでルームメイトやハウスメイトを探したり、一回オーナーさんに会ってみて、一緒にコンドミニアムや一軒家をシェアするのが比較的普通に行われています。
なので、1人暮らし用の部屋はほとんど見ることがありません。
初めて行くマレーシアで部屋探しは少し難しいかもしれませんが、助けてくれそうなローカルの友達を作って、信頼できるオーナーさんやハウスメイトを探すことが大切です。
シェアの場合、基本的にデポジット(保証金)が必要になります。
1~2カ月分くらいの金額を預けることが基本なので、最初に大きなお金が必要になるので、準備しておいたほうがいいでしょう。
また、退居の際にデポジットが戻ってこない問題が発生することがあります。
返ってくるだろうと思って、何も言わずにいるのではなく、入居するときに、退居の時はデポジットをちゃんと返してもらうようにオーナーさんには伝えておきましょう。(またはサインをもらう)
また、そのようなトラブルが発生しないようなオーナーさんを見極めることも大切です。
シェアの場合、マレーシアならではの注意点も多くあります。
設備について
なんとなく、「きっとあるでしょう」なんていう気持ちでオーナーさんに家の備品について聞かないのは、注意が必要です。
お湯が出るか、飲み水用のフィルターがあるか、エアコンがついているか、キッチン用品があるか(使ってもいいか)、洗濯機があるか、wifiがあるか、ベッドのマットレスがついているか等々、自分の生活に必要で家にあってほしいものがあるのであれば、全て備えられているか聞くようにしましょう。
宗教について
違う信仰を持つ方と暮らすことはめったにないかもしれませんが、特に日本ではほとんどみないイスラム教やヒンドゥー教を信仰される方とシェアする場合はそれなりの配慮をした方が良いでしょう。
「キッチン用品を借りる場合は、ハラルマークのついた食材しか使わない」や、「家ではお酒を飲まないようにする」、「お祈りの声を迷惑だと思わない」、等相手の宗教に合わせて生活する必要があります。
そこはオーナーさんやハウスメイトと事前に確認をしたりすることで、摩擦を減らすことができるでしょう。
公共料金の払い方について
家をシェアするわけですから、公共料金もシェア、という場合が多いです。
自分の使った分を払うのであったら問題はありませんが、平等でなかったらおかしいですよね。
そこも事前にどのように支払っているのか確認が必要です。
比較用にコンドミニアムの1人部屋(master bed room)と、一軒家のシェア(2,3人部屋)を載せておきます。
☆コンドミニアムのシェア 1人部屋(master bed room)
部屋の中に個人用シャワー、トイレ付き
KL郊外1カ月RM750
公共料金含めると、RM900
デポジットは二ヶ月分
☆一軒家のシェア(2,3人部屋)
1カ月RM500(公共料金抜きで)
キッチン、シャワー、トイレは共用
以上が費用の予算になります。
参考にしてみてください。
1人暮らし(コンドミニアム)
マレーシアの1人暮らしはシェアが基本普通なので、コンドミニアムに1人暮らしというのはかなりまれです。
そのため、1人暮らし用のサイズの住居を見つけることもだいぶ難しいと思われます。
また、シェアルームと同じくデポジットの問題も発生する事があるので(おまけに金額が桁違い)、事前確認が必要です。
また、家具がどの程度備えられているのかの確認もシェアタイプ以上に必要かと思われます。
かなり大変になってくるので、長期滞在しない限りは、1人暮らしをするのはあまりオススメではないかもしれません。
参考までに、KL郊外の駅直結のコンドミニアムが月額RM2800です。
Airbnb
Airbnbって旅行用じゃないの?と思いますよね。
ですが、短期でマレーシアに滞在される方や、自分の部屋が見つかるまでのとりあえず2週間!などをAirbnbで過ごすのは、比較的便利な手段だと思います。
家をシェアするのが当たり前のマレーシア人としては、副業としてAirbnbでオーナーになってお金を稼いでいる人も多く、多くの物件を探すことができますよ。
コンドミニアム全ての場合と、部屋を借りるのも選ぶことができるので、場所と値段、設備をアプリで簡単に比較することができるのも魅力ですよね。
基本的に、コンドミニアム全部の場合は一泊4000円くらいから、1部屋のみの場合は1500円くらいから泊まることができます。
長期滞在の場合は割引があったりするので、マレーシアに行ったらAirbnbでとりあえず落ち着くのも良いかもしれませんね。
マレーシアの食費まとめ!ジャンルによって値段が全然違う
住居の次に気になるのは食費なのではないでしょうか。
マレーシアの暮らしでは、どのような食生活を送りたいかで、必要な費用が大きく変わってきます。
今回は、主にローカル食、自炊、日本食に分けて紹介します。
ローカル食(外食)
マレーシアの人たちにとって、外食はかなり当たり前のことです。
なぜかというと、日本に比べて自炊が節約に繋がるわけではないく、むしろ外に食べに行く方が安かったりするからです。
特に学生だと、寮や学部の食堂などで食事を済ましてしまうことが簡単にできます。
また、Mamakや、Nasi Kandarと呼ばれるお店が街中や、コンドミニアムの敷地内にあるため、キッチンを使わずに生活することも可能です。
1食は、約10RM(300円)。
定番のナシゴレンやミーゴレンは5~6RMでおなかいっぱいになれるお店もたくさんあります。
朝ごはんにはRoti Canai約2RM (60円)や、Nasi Lemak約5RM(150円)などの炭水化物を軽く食べるのも、マレーシア流です。
Mamakには、Nasi Campurという、セルフサービスで自分でご飯を盛り付けて食べるスタイルも楽しむことができます。
特に、大学の寮や学食はこのスタイルが多いです。
自分でお皿にごはんやカレー、肉、野菜を盛り付け、食べる前にお店の人に値段を計算してもらうのを忘れないようにしましょう。(お店によって前払い、後払いがあるので、確認しましょう)
お店によって価格の基準がありますが、ごはんは無料だったり、1RMくらいで、野菜やカレーは量によって値段が左右します。
フライドチキンは基本的に一番高いメニューなところが多いです。
ナマズ(cat fish)のフライを売っているお店もあります。
Nasi Campurの場合、値段が目分量で測られるので、あまりにも不当な料金を言われたときは、確認するようにしましょう。
自炊
クアラルンプールにはショッピングモールがたくさんあり、簡単に自炊をするための食材を買うことができます。
外国人の多い地域のショッピングモールや規模の大きいところに行くと、特に海外の食材を扱っていることも多く、アジアからヨーロッパ、オーストラリアの食材に出会うことができます。
ほとんどのところで日本の食材を手に入れることができます。
(納豆、ふりかけ、うどん、そば等)
価格としては、日本と同じくらいか、少し高いくらいの値段です。
野菜や米などの基本的な食材は、日本の2/3くらいの値段で少し安い感じがしますが、1パックが大きいので、1人暮らしで食べきれるように、毎日やりくりしなければ少し大変だと思います。
また、お米は日本のお米はありますが(すごく高い!)、基本的には中華米やタイ米しかないところがほとんどです。
日本ごはんが大好き~という方は、電子レンジでチンして食べることができるごはんを多めに持って行っておくと楽かもしれません。
他にも、レトルトのスパゲッティのソースとか、お茶漬けとかをもっていくと便利ですよ。
また、ダイソー(120円くらい)でレトルトカレーや、小魚のふりかけなどが売られているので、安く簡単に自炊を済ませたい方は、要チェックです。
日本食
日本食がブームなのか、クアラルンプールのあちこちで日本食屋さんを見つけることができます。
吉野家や銀だこ、はなまるうどんのようなファストフードから、本格的なお弁当屋さん、お寿司屋さん、すき焼き屋さんなど多種多様です。
ローカル食も飽きて、自炊をするのにもつかれた、という時は、お気に入りの日本食屋さんを見つけて、食べてみるのもいいでしょう。
基本的に、上にあげたチェーン店は日本とほぼ同程度の価格です。
マレーシア感覚だと少し高めですが、日本円に計算すると500~600円くらいで食べることができます。
ショッピングモールで本格的に食べたいという方は、最低でも30RM(1000円)はします。
特に、すき焼きやお寿司など、クオリティにこだわる場合、最低50RMするので、ローカル食に比べたらだいぶ高くなってしまいます。
それでも、日本円にして計算してみると、すごく割高な訳ではないので、安心してくださいね。
また、日本食に限らず、韓国料理や本格中華料理なども同じくらいの価格で楽しむことができるので、色々なものにチャレンジしてみてください。
マレーシアの交通費まとめ
マレーシアは途上国と言っても、先進国の手前の中所得国なので、交通手段に関して心配することはほとんどありません。
ほとんどの交通手段が破格の価格で運行していますし、GrabやMyCarなどのオンラインタクシーサービスも充実しているので、困ることはないと思いますよ。
電車
クアラルンプール周辺には、11路線の電車が走っています。
KTM以外は、日本のように時刻表があるわけではありませんが、常に運行をしていて、山手線のような感覚で乗ることができます。
KTMに関しては、30~40分に1本しか運行していないので、時間には余裕を持って行動するようにしましょう。
値段は、距離によって変わり、約1RM~7RM程度です。
電車用のカード
トークンを毎回券売機で買うこともできますが、MyRapidカードをつくれば、SuicaやIcokaのような感覚でキャッシュレスで電車に乗ることができます。
このカードは、バスにも使うことができます。
カードのトップアップ(チャージ)は、20RMからで、機械でできるところもありますが、カウンターのみの駅もあります。
また、マレーシアの学校に2セメスター以上いるという人は、学校から証明書をもらって、学生専用のMyRapidカードを作ることができるそうです。
学生専用のカードだと、交通費が半額くらいになりますよ!
1セメスターだけだと作れないので、1年間以上留学する方は、行ってすぐ証明書を作ってもらうことをお勧めします。
バス
クアラルンプール市内は比較的バスもたくさん通っています。
そして、大抵の場合1RM~2RMで行きたいところにいけるので、お財布に優しい交通手段です。
しかし、難点が3つあります。
1つ目は、時刻表がないことです。
20分に一本、という感じでバス停には書いてあるのですが、20分ごとにきっかり来るわけではなく、だいたい20~40分の間に来る、という感じです。
また、渋滞がひどい夕方の時間は、1時間待っても来ない、なんてことはざらにあります。
時間に余裕がない人は、他の手段を使うことをお勧めします。
2つ目は、おつりが出ない&コインが使えないことです。
MyRapidカードを持っている人は、特に問題がないことですが、バスでは基本的に1RM紙幣しか受け取ってもらえません。
常に1RMはお財布の中に備えていた方がなにかと便利です。
3つ目は、マップがないことです。
バス停に行けば目的地がどこなのかは分かるのですが、初めての人や、土地勘のない場所だと、どのバスがどこへ行くのかいまいちわかりません。
ホームページなどでマップがあればよいのですが、そういうことでもないので、インターネットで検索して、バスナンバーを調べたりしないといけないので、少し手間がかかってしまいます。
タクシー
マレーシアで最も便利な交通手段と言っても過言でないのは、GrabやMyCarといったタクシーアプリです。
アプリの中で、現在地と目的地を入れれば、車がくるまでの所要時間と、費用が分かります。
最短距離価格が5RMで、距離と所要時間によって費用が変わってきます。
電車やバスと違って、行きたいところにまっすぐいけることがとても便利です。
また、4人乗りか6人乗りの車を選択することができるので、大人数で交通費を割ると、意外と電車を使うより安く行けることもあります。
安全性に関して心配する方も多いかと思いますが、アプリ内に通報機能や、ドライバーと客のそれぞれがそれぞれを評価する制度があるので、危ない目に遭うことはめったにありません。
ですが、渋滞の時間帯は、車が到着するまでに時間がかかったり、価格が跳ね上がったりするので、その時間帯に移動が必要な場合は覚悟するようにしましょう。
日本とは違い結構安いので車がなくてもタクシーで生活もありです。
マレーシアのネットや携帯料金はどれくらい?
海外に何か国か行かれたことがある方は、日本の携帯事情がかなり特徴的であることに気づかれた方も多いのではないでしょうか。
日本では、大手携帯会社が端末とsimカードをセットにして売っていて、他者のsimカードを同じ端末で使うことができないのですよね。
(他社のsimカードを使えるようにすることをsimロック解除といいます。)
マレーシアでは(ほかの主な国がそうですが)、端末とsimカードをバラバラに買います。
日本でもY mobile やIIJなど、iphoneをApple Storeで買って、simカードを契約するといった形が増えていますよね。
なので、マレーシアでスマホを使う場合は、sim freeというsimロックがかかっていない端末か、simロックが解除された端末を持って行く必要があります。
ここは、出国前に準備しておく方が無難でしょう。
そして、マレーシアに着いたら、simカードを購入するのです。
Simカードにも色々あるのですが、基本はプリペイド式となっています。
決まった期間中(例:1カ月)に○○GB使うことができ、その期間が過ぎたら、そのGBは失効されてしまうというものです。
もし、期間中にすべてのデータを使ってしまったら、リロードすることで、その日からまた1カ月を開始することもできますし、1GBだけ購入、ということもできます。
Simカードの購入以外の一連の動作は、アプリやコンビニですることができるので、わざわざお店に行かなくても良いところが便利です。
それでは会社別に金額をまとめます。
Digi
Digiはマレーシアの中でも一番よく見かけるお店です。
あちこちにお店があるので、オンラインやコンビニでの操作に手間取っても、お店に行けばいいので安心感があります。
1週間10RMが基本で、1カ月30RM(5GB)のプランがスタンダードのものになっています。
1ヶ月の携帯料金を安く抑えたい方にオススメな会社で、学生に人気です。
Hot Link (maxis)
こちらは社会人にオススメな会社で、他の会社より値段設定はお高めになっている分、ネットや電話回線の安定度は高いです。
プランについては公式HPから。
Celcom
Celcomは、マレーシアでも最も古い携帯会社です。
Hotlinkと同じく1日、1週間、1カ月と様々なプランがあります。
回線の安定度はHotlink同様とてもいいですが、こちらもDigiに比べると値段は高いので、ビジネスマンにオススメです。
プランなどは公式サイトから確認できます。
ネット事情
マレーシアのwifi事情は、日本に比べてかなり便利だと思います。
新しい家でない限り、寮やシェアタイプのものだと、基本的にwifiが備え付けられている場合が多いです。
基本料金も住宅費の中に込みの場合があるので、wifiのためにたくさん払わなければならないことはほとんどありません。
外出先の無料hotspotもたくさんあります。
Starbucks, Oldtownなどのカフェは、レシートにwifiパスワードが書かれている場合も多いです。
Pavillionなどのショッピングモールにもwifiがあります。
そのためもし家にWifiがない場合は外出先で使ったりする方が多く、もしネットを契約する場合は一ヶ月あたり200から500リンギットほど目安にすると良いですよ。
まとめ
マレーシア一人暮らしの生活費、いかがだったでしょうか。
最近経済成長しているとはいえ、まだマレーシアの物価の方が日本より低いです。
デポジット等、初期費用は高いですが、日本でそれなりに暮らせる額を用意していたら、困ることはないと思います。
マレーシアでの生活が快適で、楽しいものになりますように。