マレーシアは多民族国家であり、主にマレー系・中華系・インド系の3つの民族で構成されています。
面白いのは同じマレーシア人なのに、それぞれの民族により習慣・文化・言葉も全然違います。
今回はマレーシア在住の方なら、一回は参加するであろう結婚式事情について詳しくお話していきます。
それぞれの民族によって、結婚式の参加マナーや文化も違うのでその違いを早速見ていきましょう!
目次
マレーシアの結婚式|イスラム教を信仰するマレー系の場合
まず、マレー系の特徴を簡単に紹介します。
マレーシアの人口の60%を占めるのが、マレー系の人達です。
95%のマレー系がイスラム教を信仰をしており、宗教の規則に従い生活しています。
在住してる方はもうご存知かと思いますが、イスラム教の女性の多くは、宗教上の理由です。
写真のように髪の毛や肌を隠す必要があります。
これも宗教上の理由ですが、イスラム教徒は豚肉を食べずお酒も飲まず、一日5回お祈りをします。
ちなみに、女性はネイルも禁止されています。
マレー系の結婚式|新郎新婦の衣装はどんな感じ?
ではマレー系の特徴が大体分かったところで、早速マレー系の新郎新婦のウェディング衣装がどんな感じか、見てみましょう!
まとめると、
- 女性は、結婚式の時も髪の毛と肌は隠す
- 女性のメイクは、普段よりも3倍くらい濃くする。
- 男性は、黒の四角い帽子に、腰巻きスタイルが基本。
- 新郎新婦でテーマカラーを決めて必ず同じカラーを着る。白が多いが、淡いピンクやグリーンなどの派手なカラーも人気。
マレー系の結婚式ではご祝儀をどうやって何を渡せばいい?
初めて違う文化の結婚式に参加する場合、お祝儀マナーって気になりますよね。
ちなみにマレー系のお祝儀には、2種類あります。
ポチ袋に現金を入れる
新郎新婦が友達や同僚の場合。
相場は大体RM 50-70(約1,000円〜2,000円)が一般的。
もし新郎新婦が部下の場合。
相場は大体RM70-150(約1,700円~4,000円)が一般的。
日本に比べたら、破格的な安さです!
ちなみに祝儀袋は日本だときちんとした袋で渡すのが常識ですが、こちらの祝儀袋はダイソーなどで売ってるお年玉袋みたいな簡易的な袋で大丈夫です。
この祝儀袋はダイソーではないですが、こんな感じの袋でOK!
渡し方ですが、日本みたいに受付係みたいな人は居ないので直接本人に渡すか、花婿のお父さんに渡します。
プレゼントを渡す
現金の代わりに贈り物もお祝儀の一つです。
ブランドモノの商品だったり、靴や香水や日用品などを結婚式ギフト用に包装して渡します。
ただ相手の好みなどが分からない場合は、プレゼントよりも無難に現金の方が喜ばれると思います。
ちなみにプレゼントお祝儀の場合、かなり近い関係(親戚や親友)の方が渡してる事が多い印象です。
マレー系の結婚式にはどんな服装を着ていけばいい?
参加者がイスラム教徒でなくても、イスラム教徒の方々への配慮として、肌が極端に見える服装は避けるべきです。
NGと思われる服装
- 背中がガッツリ開いてる服
- 胸が見えそうな服(鎖骨がギリギリ見えないくらい~鎖骨下辺りまでが、ベター)
- ミニスカート(ひざ丈くらいなら大丈夫です)
- 体のラインがまるわかりのタイトワンピース
- できれば、ノースリーブよりも袖ありの方がベター
**注意***
モスク(お祈りをする神聖な場所。日本の神社みたい所)で結婚式を上げるマレー系カップルもいるので、場所がモスクの場合は非イスラム教徒でも,髪と肌を隠さなければいけませんので、要注意!)
上のNGの服装以外でしたら、基本的に自由な感じです。
小奇麗にしてます!レベルで全然大丈夫です。
ジーンズにTシャツで来る地元の方も居るくらいなので、日本ほどキッチリとした服装でなくてもよさそうです。
マレーシアの結婚式|日本と文化が似ている中華系の場合
顔は中国人と同じような感じで、マレーシアの民族の中で一番顔が薄いです。
言葉は同じ中華系同士だと北京語・広東語などがで違う民族同士だとマレー語・英語を話し多言語を話す方が多いのが特徴。
宗教は仏教・キリスト教でまれにイスラム教の方もいます。
中華系の結婚式|新郎新婦の衣装はどんな感じ?
中華系は一番日本人に近い文化なので、結婚式文化も日本と比べて、大きな差はないです。
新郎新婦のウェディング衣装も、女性男性ともに日本と同じような衣装です。
まとめると、
- 日本と同じく花嫁ドレスの色は「白」が多いが、中国にラッキーカラー「赤」も人気
- 男性は写真のようにきれいめのスーツ姿が多い
- マレー系と違い、お互い同じカラーで統一させるというのは特にない
- メイクはいつもより、5倍くらい濃くする
中華系の結婚式ではご祝儀をどうやって何を渡せばいい?
お祝儀を中華系の方は、アンパオ(紅包)と呼びます。
中華系の結婚式の場合、日本と同様に結婚式会場にレセプションがあり、その人に名前を言って、お祝儀を渡します。
「アンパオ」と言うと受付の方が、対応してくれます。
アンパオは、中国のラッキーカラーである「赤」お年玉袋に入れるのがマナー。
気になるアンパオの金額、新郎新婦が友達や同僚の場合。
相場は大体RM 100(約2,700円)が一般的。
もし新郎新婦が部下の場合。
相場は大体RM200(約5,500円)が一般的。
マレー系に比べると少し金額は多めです。
中華系の結婚式にはどんな服装を着ていけばいい?
マレー系ほど厳しい?制限は特になく、日本で結婚式に参加するような服装で十分です。
以前中華系の同僚の結婚式に参加した際、割と高級なホテルで行われましたが、それでもTシャツにデニムという服装の地元の方も居ました笑
NGと思われる服装
- 新郎新婦より目立つ服装
- 白のスーツやワンピース(葬式を連想させるため、NG)
*豆知識*
中華系の結婚式は、200-300人以上のゲストを呼ぶのが一般的で、基本的に席番号はなく、どこのテーブルに座ってもOK。
そして、みんなで乾杯サービスもあります。
掛け声は「ヤーーーーム、セイ!!!!!」っと言ってみんなで乾杯し、この「ヤーーーム」は息が続くまでするのが、ベターだそうです。
新郎新婦がキャンドルサービス?ならぬ乾杯サービスをしに、各テーブルを回る事もあります。
マレーシアの結婚式|少数派民族インド系の場合
マレーシア人口の20%を占めるのがインド系で、マレーシアでは一番少ない民族で見た目はインド人と全く同じです。
言葉は同じ民族同士だとヒンドゥー語・タミル語を話し、違う民族だと英語・マレー語を話し、宗教は、主に牛肉を食べないヒンドゥー教が圧倒的に多いです。
インド系の結婚式|新郎新婦の衣装はどんな感じ?
インドの女性の民族衣装は、シャツとスカートがセットの2ピースドレスにストールを巻いた「レヘンガ」と呼ばれる派手なカラーのドレスを着る方が多いです。
男性は光沢生地のスーツコートとパンツセットの「シャルワニ」に頭にターバンを巻くのが一般的。
まとめると、
- 女性は、ジュエリーや宝石をたくさん付ければ付けるほど、派手である方が良いとされている。
- 男性も宝石やジュエリーをジャラジャラ付ける。
- 3つの民族の中で男性も女性も一番派手で、女性は露出が多い。背中が大胆に開いてるドレスやヘソ出しスタイルもある。
インド系の結婚式ではご祝儀をどうやって何を渡せばいい?
こちらも祝儀袋は簡易的なダイソーのお年玉袋でOK。
インド系のラッキーカラーは黄色か紫なのでどちらかの色の袋を選びましょう。
渡し方は、マレー系と同様受付係の人は居ないので、新郎新婦に直接渡します。
気になるお祝儀の値段、新郎新婦が友達や同僚の場合。
相場は大体RM 50-70(約1,000円~2,000円)が一般的。
もし新郎新婦が部下の場合。
相場は大体RM70-150(約1,700円~4,000円)が一般的。
相場はマレー系と同じくらいの金額です。
*インドでは「奇数」が縁起がいいとされてるため、奇数金額だと喜ばれます。
インド系の結婚式にはどんな服装を着ていけばいい?
こちらも中華系と同様に厳しい決まりはなく、自由ですが、「白」は葬式の際に着る色なので、避けましょう。
インドの文化に合わせて、インドの伝統衣装である「サリー」を着ていくのもアリです!!
クアラルンプールのインド街「ブリックフィールド」で安く色んな柄やカラーのサリーが調達できます♪
**豆知識**
インド系の結婚式は招待客の人数が決まってないことが多く、家族や友達を急に誘っても大丈夫だそうです。
なので、新郎新婦は前もってかなり大目の食事を用意する必要があります。
さらに、ドレスと一緒に付ける宝石や、ジュエリーや会場のデコレーションなど、とにかく派手に盛大に!!!がモットーのようで年収の4倍くらいの盛大な結婚式を行うのが一般的だそうです。
まとめ
3つの民族の共通点
- 始まる時間は、決まってる時間より大体30分くらい必ず遅れる。
- ご祝儀は約日本の10分の1くらいなので、結婚式が重なっても出費が増えすぎることはない。
- 日本だと美容院でヘアセットをして行く女性が多いですが、その必要全くなし。小奇麗にさえすれば問題なし!
- 帰るタイミングもかなり自由。食事が終わるとみんな適当に帰る。
みなさま、マレーシアのそれぞれの民族の結婚式の違いお分かりいただけましたか?
同じ国なのに、色んな文化を楽しめるのも多民族国家であるマレーシアならではの面白さです!!
日本よりも気軽に呼ばれることも多いので、ぜひ機会があったら参加してみてください♪