マレーシア観光といえば、モスクの見学は外せません。
イスラム国家であるマレーシアならではの見どころです。
ガイドブックなどには日本人に人気のモスクがたくさんありますが、
今回はモスクに礼拝に行っている地元の人が選ぶおすすめのモスクを紹介したいと思います!
もちろん、モスク観光にも最適、ガイドブックに掲載されないおすすめモスクもありますよ。
目次
観光にも便利!クアラルンプールの中心地にあるモスク
マレーシアの首都であるクアラルンプール。
大きなショッピングモールやビル、観光名所などがたくさんある都会の中にもモスクがあります。
マスジッド ジャメ モスク
こちらのモスクはクアラルンプールのど真ん中にあります。
クアラルンプールの名前の由来にもなった
クラン川とゴンバック川の合流場所に位置しています。
1909年にできたマスジッドジャメモスクは、クアラルンプールの中で最も古いモスクです。
1965年に国立モスクができるまで、
長い間、地元のイスラム教徒にとって不可欠で特別な存在でした。
モスク全体が白大理石と素焼きのレンガを基調としていますので、
白と赤のコントラストが可愛らしいです。
ミナレット(礼拝を呼びかける塔)もレンガでできていますので、
どこかおとぎ話に出てきそうな雰囲気があって、おすすめの撮影ポイントです。
都会の真ん中にあるにも関わらず、モスクの中は広々としていて、
静かで落ち着いた雰囲気ですので、街の喧騒から少し解放されます。
マスジッドジャメモスクは、他のモスクと比べて大きさや華やかさはありませんが、
地元のイスラム教徒にとって存在自体が特別ですので、歴史を感じることが出来ると思います。
マスジッドジャメモスクの近くには、ムルデカ広場やセントラルマーケット、チャイナタウンもありますので、観光ついでに見学できます。
マスジッド ジャメ モスク (Masjid Jamek Sultan Abdul Samad)
住所: Jalan Tun Perak, City Centre, 50050 Kuala Lumpur
見学可能時間:
土曜日~木曜日 <8:00~12:30, 14:30~16:00>
金曜日 <15:00~16:00>
最大収容人数:1,000人
ローブ貸出:あり
ボランティアガイド:なし
国立モスク
国立モスクは、独立の象徴として1965年に建てられました。
屋根がドーム型のモスクが多いのですが、国立モスクの屋根は16角形の傘型です。
開いた傘をイメージして作られたそうです。
ミナレットは73メートルと長く、こちらは閉じた傘をイメージしているそうです。
外観は鮮やかな青が目を引きますが、中は白を基調としていて、シックな雰囲気になっています。
壁やミナレットには幾何学模様、礼拝堂にはステンドグラスなど、
モスクの内装は、イスラム美術が惜しみなく随所に散りばめられていて息を飲む美しさです。
礼拝堂はイスラム教徒以外は立入禁止ですが、
決められた場所から写真を撮ったり、見学することが可能です。
ステンドグラスもキレイですが、
柱に施されている飾りもぜひ見て欲しいです。
国立モスクはKTMクアラルンプール駅から近く、市内中心部にありますので、
クアラルンプール観光のときにおすすめです。
ボランティアガイドはいませんが、日本語の無料パンフレットがあります。
近くにはイスラム美術館がありますので、ぜひ美術館も合わせて行ってみてほしいです。
国立モスク(マスジッド ネガラ / Masjid Negara)
住所: Jalan Perdana, Tasik Perdana, 50480 Kuala Lumpur
見学可能時間:
土曜日~木曜日 <9:00~12:00, 15:00~16:00, 17:30~18:30>
金曜日 <15:00~16:00, 17:30~18:30>
最大収容人数:15,000人
ローブ貸出:あり
ボランティアガイド:なし
新行政都市プトラジャヤにあるモスク
プトラジャヤ(Putrajaya)は1990年代後半から開発がはじまった都市です。
首相官邸や裁判所、財務省などマレーシアの行政機関が集まっています。
計画的につくられた街なので、道路区画などもきちんと整備されていて、
クアラルンプールとはまた違った雰囲気があります。
そんなプトラジャヤの中にあるモスクを
2つ紹介したいと思います。
ピンクモスク
こちらのモスクは外観も内部もピンクを基調としています。
ピンクモスクという愛称で親しまれています。
ピンクを基調としたモスクはめずらしく、世界で3つしかありません。
そのうちの1つがプトラジャヤのピンクモスクです。
こちらのモスクは装飾がキレイなのはもちろん、
全体的に可愛らしいピンク色ですので、
見ているとなんだかほんわかとした気持ちになります。
優しいピンクの空間に囲まれているせいか、癒されるような穏やかな気持ちになります。
天井のドーム部分の模様とステンドグラスがまた素敵です。
光の加減で雰囲気が変わりますので、日によって見え方が違います。
ピンクモスクは湖に浮かんでいる形で建てられています。
船から全体を見ることもできます。
プトラジャヤ湖から遊覧船が出ていますので、
そちらからまた違ったピンクモスクを見ることができます。
ピンクモスクのほかに首相官邸や宮殿、
鉄のモスクも遊覧船から見ることができますので、
通常のモスク巡りとはひと味違う楽しみ方ができます。
遊覧船以外に首相官邸の北側にある植物園の中に
Moroccan Pavilion(モロッカン パビリオン)があります。
こちらは観光客にほとんど知られていない
超穴場観光スポットですのでかなりおすすめです。
モロッコの町をイメージした建物やタイルが色鮮やかで美しいので
映え写真がたくさん撮れること間違いなし!
ピンクモスク(マスジッド プトラ / Masjid Putra)
住所: Putra Mosque Presint 1 62000 Putrajaya
見学可能時間:
土曜日~木曜日 <9:00~12:30, 14:00~16:00, 17:30~18:00>
金曜日 <15:00~16:00, 17:30~18:00>
最大収容人数:15,000人
ローブ貸出:あり
ボランティアガイド:なし
鉄のモスク
こちらのモスクは2009年にできた新しく近代的なモスクです。
ピンクモスクに次いで、プトラジャヤの人々にとって生活に密着した場所になっています。
こちらのモスクはコンクリート30%、
スチールやアルミ70%でできています。
ゆえに地元の人に鉄のモスクとも呼ばれています。
白と銀色を基調としている鉄のモスク。
とにかくかっこいいんです!
モスクを見てかっこいいと思ったのは初めてです。
特にこのドーム部分。メタリックな感じがかっこいい!
そしてなぜか私はUFOっぽく見えて、ちょっとワクワクしてしまいます。
鉄のモスクは伝統的なモスクと違うのは見た目だけでなく、
実はミナレットがありません。
モスクを見学するとき、ミナレット込みで楽しむのですが、
こちらのモスクにはそれがありません。
それだけではなく、もう1つ鉄のモスクに無いものがあります。
それはエアコンです。
お祈りの時間になりますと、モスク近隣のイスラム教徒が集まります。
常夏のマレーシアですので、人が集まる所にエアコンがないと暑くて大変です。
しかしこちらのモスクは、モスクを囲むように水が張ってあり、
自然の風が吹き抜けるように設計されていますので、エアコンがなくても涼しく過ごせます。
鉄のモスクは、ピンクモスクから車で約10分の所にあります。
こちらも遊覧船から全体像を見ることができます。
可愛い雰囲気のピンクモスクとは対照的な鉄のモスク。
ぜひピンクモスクと合わせて見てみてほしいです。
鉄のモスク(チュアンク ミザン ザイナル アビディン / Masjid Tuanku Mizan Zainal Abidin)
住所: 25, Jalan Tuanku Abdul Rahman, Presint 3, 62100 Putrajaya
見学可能時間:
土曜日~木曜日 <10:00~12:30, 14:00~16:00, 17:00~18:00>
金曜日 <15:00~16:00, 17:00~18:00>
最大収容人数:20,000人
ローブ貸出:あり
ボランティアガイド:あり(英語)
礼拝時間も見学できるモスク
イスラム教徒は毎日5回お祈りの時間があります。
お祈りの時間は通常モスクの見学ができませんが、
1ヶ所だけ金曜日以外でしたら、お祈りの時間にも見学させてくれるモスクがあります。
連邦直轄モスク
こちらのモスクは2000年にできました。
イスラム教徒も非イスラム教徒も歓迎するのがモットーのため
礼拝時間でも訪問を受け入れてくれるありがたいモスクです。
連邦直轄モスクは青と白を基調としていて、
壁には草花のモチーフをあしらっています。
メッカの方向の壁一面にもお花のモチーフが
細かくデザインしてありますので、とても繊細で見応えがあります。
広場の床には大理石が使われていて、
ピカピカで見ていて気持ちがいいです。
運良く雨の後など水が張ってある状態ですと
床にモスクが反射されて、逆さ富士ならぬ逆さモスクが見られます。
モスクの敷地内には、学校や結婚式場、宿泊施設などがありますので、
ボランティアガイドが丁寧に隅々まで案内してくれますので、
ゆっくりたっぷりと見てほしいと思います。
連邦直轄モスクは、クアラルンプールの中心部から車で約30分のところにあります。
近くに観光名所はありませんが、日本人も多く住むエリアにあるパブリカショッピングセンターがあります。
連邦直轄モスク (マスジッド ウィライヤ ペルセクトゥアン クアラルンプール / Masjid Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur)
住所: Jalan Tuanku Abdul Halim, Kompleks Kerajaan, 50480 Kuala Lumpur
見学可能時間: 毎日 10:00~18:00 (金曜日12:00~14:30を除く)
最大収容人数:17,000人
ローブ貸出:あり
ボランティアガイド:あり(英語)
モスク巡り時の注意点
次は、モスク巡りのマナーついて説明したいと思います。
イスラム教は1日5回決まった時間にお祈りをします。
特に金曜日の正午のお祈り(12:00~14:00)は
男性は必ずモスクに行って礼拝をしなければいけないとても大事な日です。
ですので、モスク巡りをするときは
金曜日を避けた方がいいと個人的には思います。
さらに女性は家族以外の人に
肌や髪の毛を露出してはいけませんので、
普段からヒジャブというスカーフをかぶっています。
モスクを見学するときもそのルールを守らないといけません。
女性は体のラインが分かるような服や
半袖短パンもいけませんので、ローブを借りて隠しましょう。
ローブにフードが付いてありますが、
スカーフやストールがあればそれで髪の毛を覆うのもいいと思います。
男性はノースリーブや短パンはいけませんので、
半袖や長ズボンが無難だと思います。
モスクに入るとき靴を脱がないといけませんので、
着脱のしやすい物がおすすめです。
そしてモスクの中は音がとても響きやすいので、
話し声やシャッター音など気をつけましょう。
まとめ
今回紹介しましたモスクは美しさだけでなく、
それぞれの特色があったり、地元の人々との歴史や物語があります。
事前に下調べをしてから見学すると面白さが増えると思います。
今年はコロナウイルスの影響で
一時期見学が出来なくなったりしました。
モスク巡りを計画する際は、最新情報をチェックしてから行ってみてくださいね。