常夏のマレーシア。
夏といえば冷えたビールが飲みたくなりますよね。
マレーシアの物価はよく日本の1/3と言われています。
でも、これは全体的な話です。
日本より安いものもあれば、高いものもあります。
マレーシアのビールの価格はどうなのでしょうか。
また、イスラム教徒の多いマレーシアは日本と同じようにビールが飲めるのでしょうか。
マレーシアのビール事情を紹介します。
目次
イスラム国家マレーシアでビールは飲めるの?
日本では当たり前にどこでも飲めるビールですが、マレーシアの事情は少し異なります。
マレーシアは人口の6割がイスラム教徒です。
ご存知の方も多いでしょうが、イスラム教では飲酒を禁じています。
マレーシアの東、ボルネオ島のブルネイ王国は、厳粛なイスラム国家です。
そのため、基本的にアルコールの販売がありません。
異教徒の持ち込みは許されているものの、公共の場で飲むことは禁じられているほど厳しいのです。
一方、マレーシアは、宗教の自由を公に認めているため、アルコールの販売、飲酒は認められています。
ただし、イスラム教徒はアルコールを飲みませんので、扱っていない店もあります。
また、同じ系列の店でも、アルコールを扱うかどうかは店主の意向が反映されています。
そのため、例えば同じスーパーやコンビニでも、アルコールを置いている店、置いていない店があるのです。
マレーシアでビールは製造されているのか?
マレーシアの国が認可した会社が2社あり、マレーシア国内でもビールの製造は行われています。
1社はCarlsberg Brewery Malaysia Berhad(カールスバーグ)
もう1社がGuinness Anchor Berhad(ギネス)です。
このBerhadとは上場企業を支える名称です。
なんと、この2社でマレーシア国内のビール消費量の95パーセントを占めていると言われています。
アルコールの中でも税金が1番安いビールは、マレーシアでは1番手に入れやすいアルコールなのです。
マレーシアで飲めるビールの種類は?
国内製造会社が2社あることが分かりました。
では、ギネスとカールスバーグだけしか飲めないのか、というとそんなことはありません。
実は、この2社は、タイガービール、バドワイザー、アサヒスーパードライ、ハイネケン等も製造しているのです。
もちろん、輸入ビールもあります。
シンガポールのアンカービール、デンマークのスコールはよく見かける銘柄です。
また、中国の青島ビールをはじめ、タイ、フィリピン、スペイン、ボストン、オランダと種類は豊富です。
さらに、クラフトビールや地ビールを取り扱う店も多くなってきました。
クラフトビールとは、大手のビール会社ではなく、小さい規模の製造所で造られたものを指します。
特徴は、個性的で種類が多いことです。
2017年には、クラフトビールイベントの「The Better Beer Festival」の開催が予定されていたほど、その人気は高いのです。
ただ、このイベントは、イスラム保守派の反対などもあり、中止となってしまいました。
飲酒に関して快く思っていない人がいることも忘れないようにしましょう。
クアラルンプールでビールが人気が高い店
マレーシアの中心といえばクアラルンプールですが、そのクアラルンプールでビールが人気なお見せをご紹介致します。
Taps Beer Bar
クラフトビールで人気の高いのがこちらのお店です。
RM17からと値段は少し高めですが、ドラフトビールや瓶ビールの種類が多く、
満足度の高いお店です。
店員がフレンドリーなので、1人でも気楽に入れるの人気の秘訣です。
住所:A-0-3 One Residency.1Jalan Nagasari,50200 Kuala Lunpur
電話番号:03-2110-1560
HP:http://tapsbeerbar.my/
営業時間:月曜~土曜17:00~(翌)1:00/日曜日12:00~(翌)1:00
Geographer Cafe Kuala Lumpur
チャイナタウンの真ん中にある、お洒落なカフェです。
週末はライブを行なっていることもあります。
観光後にゆっくりできる雰囲気が最高です。
住所:93 Jalan Tun HS Lee,Kuala Lumpur
電話番号:03-2022 2193
HP:http://www.geographer.com.my/
営業時間:月曜日8:30〜23:00/火曜〜土曜日11:00〜23:00
定休日:日曜日
Baan 26
味の評判が高いタイ料理のお店です。
スタッフの対応と雰囲気のよい店で、美味しいビールがのめること間違いなし。
住所:26 Changkat Bukit Bintang,Kuala Lumpur
電話番号:03-2142 8878
営業時間:17:00〜(翌)3:00
HP:https://baan26.com/
GRIDiRON Sports Cafe&Lounge
こちらの店は、スポーツカフェです。
スポーツを観戦しながら飲めるので、1人で入っても意気投合できそうですね。
ハッピーアワーを儲けている日もあるので、いつもよりお得に飲めることがありますよ。
住所:No.11 & 15, Jalan Telawi 2, Bangsar 59100, Kuala Lumpur
電話番号:012-332-4820
HP:http://gridiron-sports-cafe-lounge.business.site/
営業時間:月曜~金曜16:00~(翌)2:30/土曜・日曜:14:30~(翌)3:00
SOULed OUT
KLタワーの近くにあるこの店は、日本のビアホール的なお店です。
大画面のテレビでサッカーなどのスポーツが流されていてとてもにぎやかです。
大勢でワイワイ飲みたい時におすすめです。
ピザなどのメニューが豊富で、ベジタリアンメニューやキッズメニューまで取り揃えています。
住所:20, Jalan 30/70A Desa Taman Sri Hartamas, 50480 Kuala Lumpur
電話番号:012-200-1955
HP:http://sokl.souledout.com.my/
営業時間:月曜~金曜日12:00~15:00・17:00~(翌)2:00/土・日曜17:00~(翌)2:00
マレーシア実際のビールの値段は?
実際の価格は、日本と同じか少し割高です。
一般的に商店などで缶ビール1本がRM8〜10(約220円〜270円)くらいが標準だと思っていて良いでしょう。
飲食店、コンビニ、スーパー、それぞれ値段が異なります。
あるスーパーマーケットに置かれていたビールの種類と、値段を見てみましょう。
缶ビール小の値段 320ml
Tiger RM6.2
Heineken RM6.5
Guinness RM6.9
Apple fox RM7.2
Kronenbourg RM7.5
Carlsberg RM5.9
Asahi super dry RM6.5
Royal stout RM5.9
4缶セットで購入した場合
Super dry RM24.5(1缶 RM6.125)
Kronenbourg RM26.9(1缶 RM6.735)
Skills RM19.51 (1缶 RM4.9)
Carlsberg RM33.5(1缶 RM8.375)
同じ銘柄が置かれていないので比較が難しいですが、アサヒスーパードライでRM0.7(18円)ほど安くなります。
まとめて買えば買うほど単価は下がります。
この店は6缶以上のまとめ売りがありませんでしたが、24缶の箱買いをすれば更に安いでしょう。
瓶ビール 325ml
Guinness RM10.9
Heineken RM10.9
Tiger RM10.9
Corona RM17.9
Kronenbourg RM10.9
大ビン 660ml
Heineken RM17.90
Guinness RM18.50
Tiger RM17.90
RM1=26.0円(2019年11月)
マレーシアの物価と比較
では、他のものと比較するとどうでしょうか。
水 500ml:ミネラルウォーターでRM1.5前後
コカ・コーラ:缶RM2
その他のペットボトル飲料:RM3.5
紙パックジュース1リットル:RM5
レギュラーガソリン 1リットル:RM2.08
こう比較すると、ビールがかなりの高値なのがよく分かります。
上記で1番安いGarlsbergでさえ、ガソリンの3倍近い値段になります。
ローカル店で食事をすると、だいたいRM8~10で一食食べられますが、これにビールを付けると倍以上の値段になるのです。
イスラム教徒が多いからか、値段が高いからかは分かりませんが、酔っ払いや酔い潰れている人は見かけません。
マレーシアのビールが高い理由は?
イスラム国家だからビールが高いのか、というとそうでもないようです。
同じくイスラム国家のインドネシアは、マレーシアよりもはるかに安くアルコールを買うことができます。
その理由は、税金にありました。
マレーシアでは、タバコやお酒などの健康を害するものに関して、高い税金が課せられています。
なんと、ビールにかかる税立は、ノルウェーに次いで、世界で2番目に高いのです。
ビールの価格は、アルコール1リットルあたりの料金がRM7.5、それに15パーセントの従価税が課税されて計算されています。
ちなみに、アルコール度数に比例して税金は高くなるので、ワインやブランデー、日本酒は日本の2倍3倍の値段になるものもあります。
また、アルコール度数が高くなると、税金に加え、取り扱いに制限があるので、どこでも手にはいる訳ではありません。
アルコール度数の低いビールは、割と手に入れやすいと言って良いでしょう。
そして、もう1つトリックがあります。
日本で缶ビールといえば一般的に350mlですよね。
でも、マレーシアで売られているほとんどの缶ビールは320mlなのです。
1缶あれば十分な方には差し障りありませんが、たくさん飲みたい方には誤差が出てしまうのです。
マレーシアに免税の島がある?
観光地としても有名な「ランカウイ島」、ボルネオ島サバ州近くにある「ラブアン島」は免税の島です。
ビールの値段も破格です。
例えば、CarlsbergやTiger beerが1缶RM3.8程度。
安いビールならばRM1.7くらいからあります。
上記で紹介したお店ではCarlsbergがRM5.9でした。
半額とはいきませんが何本も買うと差がでますよね。
飛行機も安い時期であれば、クアラルンプールから片道5.000円以外で取れるので、長く滞在するならちょっと足を延ばしてみるのもおすすめです。
まとめ
マレーシアの物価に慣れてしまうと、高く感じるビールの値段ですが、その分食事がリーズナブルです。
日本と同等か少し割高程度なので、割り切って楽しく飲みましょう。
旅行や出張の際には、ぜひ参考にしてくださいね。